ゴリオ 1



私だって分かってる。


いつも口から勝手にでる、この変態な言葉が

照れ隠しだってことくらい。

「パンツください仁王くん。できれば精液付いたやつ」
「ゴリちゃん今日も元気そうじゃの。嫌じゃ」
「じゃあ、この瓶に精液入れてきて」
「森野ぉぉぉぉぉおお!!!貴様何をしてる!!!!!!女生徒が!!!破廉恥だぞ!!!」
「げ、真田」
「またの、ゴリちゃん」

そう言って手を振る仁王くん あぁ、また聞けなかった

怖いんだ

おもしろい気持ち悪いうるさいやかましい……嫌いか好き か

私のことどう思ってるの?


考えただけで怖くなる

「ごーりちゃん」

「えっ」

去ったはずの仁王くんが目の前にいた

「なんつー顔しとんの?」

「……」

いつも通り、変なセリフで武装しなくちゃ そう思ったのに言葉がでない

「ゴリちゃん。えぇんよ、無理して気を引かんでも、俺は ゴリちゃん好きやけぇ、ずっと見とる」

「……にお…く…っ、私は……っ!」

「無理すんな、楽に行くぜよ」

あぁ、仁王くんは。 分かってくれた。

私の想いも考えも

「ありがとう……仁王くん」

「ん。ごりちゃんは笑顔が似合うのぉ」

「笑顔にしたいならパンツくれ」

「照れ隠しはえぇて」

「いや本当に欲しい」

「え」

「くれ」

一瞬驚いた後、吹き出す仁王くん。
真顔から思わず笑っちゃう私。

「じゃ、ゴリちゃんのパンツもくれ」
「えぇー仁王くんきもいー」

きっと、何年先も笑いあえるよ。



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -