![]() 私だって分かってる。 いつも口から勝手にでる、この変態な言葉が 照れ隠しだってことくらい。 「パンツください仁王くん。できれば精液付いたやつ」 「ゴリちゃん今日も元気そうじゃの。嫌じゃ」 「じゃあ、この瓶に精液入れてきて」 「森野ぉぉぉぉぉおお!!!貴様何をしてる!!!!!!女生徒が!!!破廉恥だぞ!!!」 「げ、真田」 「またの、ゴリちゃん」 そう言って手を振る仁王くん あぁ、また聞けなかった 怖いんだ おもしろい気持ち悪いうるさいやかましい……嫌いか好き か 私のことどう思ってるの? 考えただけで怖くなる 「ごーりちゃん」 「えっ」 去ったはずの仁王くんが目の前にいた 「なんつー顔しとんの?」 「……」 いつも通り、変なセリフで武装しなくちゃ そう思ったのに言葉がでない 「ゴリちゃん。えぇんよ、無理して気を引かんでも、俺は ゴリちゃん好きやけぇ、ずっと見とる」 「……にお…く…っ、私は……っ!」 「無理すんな、楽に行くぜよ」 あぁ、仁王くんは。 分かってくれた。 私の想いも考えも 「ありがとう……仁王くん」 「ん。ごりちゃんは笑顔が似合うのぉ」 「笑顔にしたいならパンツくれ」 「照れ隠しはえぇて」 「いや本当に欲しい」 「え」 「くれ」 一瞬驚いた後、吹き出す仁王くん。 真顔から思わず笑っちゃう私。 「じゃ、ゴリちゃんのパンツもくれ」 「えぇー仁王くんきもいー」 きっと、何年先も笑いあえるよ。 |