戦争と平和、悪と幸福。
2016/01/08 01:02


宗派の違いや民族の違いなど複雑な歴史的背景によって続く戦争もあればただ資金稼ぎに引き起こされる戦争も世の中にはある。
戦争によって莫大な金は動き一部潤う国もあるがその金以上に膨大な命が犠牲になる。ニュースなどでは一言で済まされる事態であってもその裏では確実に一人一人の人生は消えて悲しむ人たちが溢れていく。悲しみを生む戦争は、いけない。何があっても。でも果たして私にはそれを言う権利があるのだろうか。
日本という現在は戦争のない国に生まれ日々些細な事はあるが比較的治安のよいこの国で毎日を送り他国で起きている悲劇的なニュースを見て「戦争なんてやめてしまえばいいのに」と心痛められる生活を送っているが、私の知らないところで日本が戦争にならないように、私の知らない誰かが命をかけて何かをしてくれているんだよなぁ。
どういう行いかは多種あるだろうけどその『命をかけてくれる人たち』のおかげで今の私は平和な日々を送れてるんだと思う。そう思うと、幸せに平和を感じられる私も数多くの誰かの犠牲のおかげで平和に浸れていると思う。私はその人たちに感謝している。何をしてくれているのかはわからないしその人たちが私の感謝を望んでいなくとも結果私が安泰であれば私は感謝する。何が犠牲になるかも知らない私を守ってくれるのだから。
なら、平和を盲信している人間を守るために犠牲になる人がいるという理不尽な仕組みは、一部の国の思想を叶えるためにどこかの大勢を犠牲にする理不尽さと似ているんじゃないだろうか。
その上で私は平和を語るのだからそれこそ滑稽だろうなぁ。
戦争を考える人たちを「悪」だとすれば戦争を考えていない人たちも「悪」になるような気がする。平和を保持するのにも多大な犠牲の上で成り立っている気がしてならない。

そしてその上で私が暮らせるという事は幸福という事なんだろうなぁ。


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