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「よし!」
膝をついて何とかこらえた三成の左腕が伸びる前に即座にその場から逃げ出したので、空恐ろしい睨みも怒声も聞かずに済んだ。
「手鞠、これの続きを…手鞠?」
「はい!
いま戻りました!」
「ああおかえり、続きを持って来てくれたんだね。
何か城内に変わりはあったかい?」
「皆いつもとおんなじです。」
「そう。
じゃあお昼を取っておいで。」
「はーい。」
「今日は三成君も食事に来ていると良いんだけど…」
ぴた、と手鞠の笑顔と飛び出しかけていた体が止まった。
ああそうだ。
きっと来ているに違いない。
「…今日はこっちで食べていいですか。」
「?
ああ、いいよ。」
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