短編 | ナノ






ごめんね、ごめんねギン。こんなやり方しか出来なくて本当にごめんね。
でもどうかこんな私を哀れに思ってくれるなら、お願い早く、早く行って。
あと一度でもこの扉の前を足音が通ったら、私の名前を呼ぶ声が聞こえてしまったら、もう私は私を止められないかも知れないから。
一生この涙を止められないだろうから。


早くこんな私を捨てていって。
大丈夫、そうすればあなたの苦しみも私の悲しみも。






もう少しでわる






(遠ざかった足音はもう戻ってこない)(それを知ってようやく私は大声で 泣く)


(大好きだよ)






 




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