気がつくと毛の長い絨毯の上にいた。
あれ、僕何でこんなところで倒れてるんだろう。
体に力が入らないのはどうしてかな。
首から下がうまく動かないから頭だけを回して辺りを見ると、果てしなく床床床。
動けないなら転がろうとしたけれど僕の体は回るのに不都合な体らしくて、一回コテンとなっただけで止まった。
…無理、何さこれ。
そんなとき体の近くに何かがあった。
一つの呼び鈴。
確かベルがいつも持っていたから気になってこっそり取ってきた物だ。
最後の力でそれを鳴らすと。
薄れる意識の中で確認できたのは、どこか遠くでドアが開く音。
それから倒れている僕に近付いて、覗き込んできた。
血飛沫の跳んだリラの顔。
狂人達との
毒入りディナー
戻る