「何で名無しマーモン連れてったんだ?」
「金の犯罪に詳しそうだからじゃん?」
「言えてるわあ」
「…さっさと食えてめぇら」
「ゴールドカードでベル兄逃がすのは結構割高だなって思ってたんだけど…」
「うん。
名無しの携帯番号代込みだよ」
この詐欺師が。『名無し、オレオレ詐欺はひどくね?』
「良いじゃん一人称オレだし。
てか何さっさと帰ってんのさ!?」
『あー、名無しいるしベルフェゴールの奴も大丈夫かなーって思ったから』
「はい?」
『だって血ぃ見たアイツにあんな近づけないっしょ。一歩遅れたらバラバラじゃん』
「……あー、まあ」
やっぱりベル兄って、ベルよりは大人だ。
自分をメッタ刺しにした弟、心配してるんだから。
『じゃー時々そっち行っから』
「は?何で!?」
『何か条件結構満たされてるし』
「何の話!?」
『まあこっちのために綺麗な体で待っててよ』
「
待たねぇよ!絶対来んなあああ!」
今日一日分の疲労と背後でこの会話を愉快そうに笑いのネタに録音しているマーモンに、何で昔しっかりゴキブリを殺してくれなかったのとちょっとだけベルを恨んだ。
Fin.
─────……
おまけ
ヴァリアーに入る条件に城へ定期的に報告をすることになっているベル王子が。
「あー王妃(母親)?別に変わりねーけど。
名無しは相変わらずおもしれーから王属の血ぃ引いてなくても連れ帰って良いっしょ」
みたいな会話を親からベルツォーネが聞いて、ちょっかい出しにきた。
「おかえりベルツォーネ、ベルフェゴールが言っていた子はどうでした?」
「あー名無し?
うん良い良い、王妃も気に入ると思う」
「まあ素敵!」
―ヴァリアー本部―
「ひっ!?」
「どうしたぁ?」
「いや、今なんかヤな寒気が……」
「名無し、オレが暖めてや……」
ゴンッ!「あ、私上がりー。大富豪ー」
「僕も上がり」
「私もよん」
「俺もだぁ」
「また俺大貧民!!?」
─────……
アトガキ
やっちゃいましたベル兄捏造…ベルツォーネという名前は確か歴史上の人物の名前です。
ベルって唯一の後取りなのにヴァリアーにいて良いのかなー…とか思ったのでまさか兄が!?みたいな。
ありえないだろ…
公式で出た場合でも一応このまま行きます。
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