ここはヴァリアー! | ナノ






「スクッ、スクアーロが和服着てる!

「武士じゃん!超武士じゃんそれ!」

「凄まじい似合いようだね」

「知るかぁ!俺だって着たくて着てるわけじゃねえぞぉ!」

「髪型はもちろんポニーテールよ〜」



ナイスな行いのルッスーリアと手を拍手で讃えた。
ものすごく苦い顔をしている本人を見て、とりあえず義務としてしなければならないことは。



――はい、チーズ



「ゔお゙ぉい写メ撮んなぁ!」

「似合ってるんだから良いじゃん。おーバッチリ撮れてる」

「そうだよ、似合ってるなら何の不満があるんだい?」

「…民族衣装着て笑われるとすげえ見世物感があるぜぇ?」



とりあえずこれで衣装を借りた全員が集合した。



「ベル囚人服かよぉ」

「そー。マーモンもかなり似合ってっしょ」

「どこだぁ?」



これ、と私の腕の中にいたもこもこウサギのマーモンを指差したのを見て、スクアーロが固まる。



「マーモンお前…」

「何だい?」

「…ますますガキになったなぁ」

「名無し、さっきのスクアーロの写真コスプレ掲示板に貼っておいて」

「ああ、賞金ついてる奴ね」

「すいませんでした」







「…で、俺達は一通り見たけどさ。名無しはどんなんだったの?」



私?
ああ、そう言えば今までタオルにくるまったままだった。
皆の衣装に比べれば特に何の変哲もないんだけどな。



「じゃーん。っつっても普通だよ」

「あれ、本当だ」



白いワンピースだからね、腕は出てるけど別にそんな着られないでもないし。
強いて言うなら少し歩きにくいくらいで。



「一番名無しの服に何かすると思ってたんだがよぉ」

「それ私も思ってたんだよ。でもまーゴスロリとか動きづらいの渡されるよりはねえ」



そう言って笑ったとき、何だかベルが服の端を持ってじーっと見ている。
こらこらスカートめくるんじゃありません。



「ベルどうしたの?」

「名無しこれさー……ウェディングドレスじゃね?」



はい?







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