そこにあったのは白いワンピース、のようなもの。
柄もほとんどないし裾のところに少しだけレースが付いてるけどこの際贅沢は言っていられない。
良かった…まともなので。
ホッとしながら皆はどんなのが配られたのか思いを馳せながらそれを着た。
けど、やっぱり何だかこっぱずかしいので大きなタオルにくるまって皆のいるところまで行った。
「お、名無し来た来た」
部屋にはもうベルが来ていた。
「早いね。ってベル囚人服!」
先にソファーでくつろいでたベルの格好は何と黒白の囚人服だった。
あ、でもボーダーか。
姉御見事。
「うしし♪囚人服も似合う王子ってすごくね?」
「良いか悪いか微妙だね」
不意にマーモンの声が聞こえてソファーの端の方を見ると、ウサギのぬいぐるみのようなものが喋っていた。
「…まさかこれ、マーモン?」
「そうだよ」
マーモンは赤ちゃんの寝間着みたいな上下が繋がった黒いモコモコしたのを着てた。
フードにウサギ耳がついてて、ちょっ何この生物。
「マーモン可愛い!うわっ…可愛いい!」
「二回言ったね」
「再確認したな」
冷静なつっこみをするウサギになったマーモンを思わずぎゅってした。
この可愛さは犯罪級だ。
「でも何でルッスーリアがベビー服や囚人服なんて持ってるんだろ」
「あー、何か間違えて変な福袋買ったら入ってたらしー」
イタリアに福袋なんてあるのか?…まあルッスーリアのことだから福袋のために日本にくらい飛ぶか。
「ゔお゙ぉい!んだこりゃあ!」
「似合ってるわよ〜」
「うるせぇ!」
ドタバタと扉の向こうから走ってくる音が聞こえた。
あ、そう言えばスクアーロがまだ来てなかったん
バアンッ!
すごい派手な音を立てて息を切らしたスクアーロが入ってきた。
その格好は。
「「…さっ、」」
「あぁ?」
「「サムライだー!!」」「あああ!?」
不謹慎だと思っていても笑い転げた。
スクアーロに悪いと思っても笑い転げた。
prev next
戻る