了承をもらってからちょっと離れたところでベル・スクアーロ・マーモンとシンキングタイムを設けた。
「どうする、究極の選択来ちゃった」
「誰もつっこまねえから言うけどよぉ、ルッスーリアの奴今
チャイナ服だろぉ。生まれでもねえのにチャイナ服を着る奴の趣味が信じられるか」
「レヴィのは隊服らしいけどね」
「ししっ、王子はレヴィの服着るくらいなら名誉ある風邪を引くよ」
その意見に何か他の二人も賛同していた。
こう見ると中々可哀想な男なんだね、レヴィ。
けどまあ論議の結果、このまま風邪を引いても任務に差し障るだけなので。
ヴァリアー幹部雨濡れ組。
賭け行きます。「「「お借りします姉御」」」
「任せといてね!」
――――――……
(シャワー浴びてる間に服用意しておくわ)
と言うルッスーリアの言葉に促されて、自分の隊服を着るらしいレヴィ以外の濡れ組は各自部屋でシャワーを浴びることになった。
どっちにしろマーモンや私のサイズに合った隊服をレヴィが持ってるわけないし、ルッスーリアの服を借りることにはなったんだろうけど。
今こうして温かくなってきた頭で考えると、かなり危険な橋を渡ったんじゃないか私達。
だってこの間のルッスーリアは、アレだよ?
ネグリジェ着てたよ?朝早く部屋に行った私だけが見た真実だから、誰にも言わずにいるんだけど。
そう言えばルッスーリアは寝るときもサングラスつけてたな…ベルの前髪とマーモンの帽子の中は気になるけど、何で姉御のサングラスの中は騒がれないんだろう?
そんなことを考えながら延々シャワーを浴びていたら風呂場のドアの外でガタッと音がした。
「!」
ビクッと体が反応したけど、見るとドアの向こうの影が動いて何か白いものを置いていった。
ああ、ルッスーリアかあれ…。
服置いてってくれたんだ。
…そろそろ出るか。
「…大丈夫、どんな格好でも人は生きていける」
十回くらいそう呟いてから意を決して風呂場のドアをバンッ!と開けた。
ものすごい少女趣味な服を見ても目を背けないようにしてたけど。
「…あれ?」
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