「うへー、ぐっしょぐしょ。気持ちわるー」
「あら!大丈夫!?」
唯一任務がなかったルッスーリアがタオルを持ってきてくれた。
「大丈夫じゃねえぞぉ…」
「シャワー浴びたいよー」
「それがねえ…」
私の頭をタオルでワシワシ拭きながら困ったような顔をする。
ちょ、姉御痛い
その頭のワシワシ痛い。「ちょうど今使用人が服のクリーニングに来たところなのよ。多分皆の服全部持ってかれちゃったと思うわ」
「マジで!?」
うそ!服全部!?
何をそんなに頑張っちゃったんだ使用人!
「じゃあ僕らの服は全滅なわけだ」
「濡れたままでいろってのかよぉ…」
「あらダメよ!風邪引いちゃうわ!」
でも服ないし…と言いかけたとき、ルッスーリアがのサングラスが光った気がした。
「私の服で良かったら貸すわよん」
「ルッスーリアの?」
「ええ、一度も着てないのが結構あるのよ〜。手洗いの物が多いからクリーニングには出さないでもらったの」
ルッスーリアの私物=ルッスーリアの趣味。
嬉しそうに言うその言葉を聞いたとき、私達が考えたことは多分一緒だ。
あ ぶ な い
「…服なら俺もあるぞ」
「え、レヴィも?」
「隊服の予備がかなりあるからな」
あんたどんだけヴァリアー好きなんだよ。他に誰かいないのか、と互いに目配せしても皆首を横に振る。
つまり。
ルッスーリアの私服orレヴィの隊服。
あ、これ一度頭を整理しないとまともに判断できないやつだ。
「…少し考えさせてください」
「いいわよ〜」
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