※ちょっと傍観っぽいです
※いつも通り、作者のせいで変な傾向




最近、氷帝の雰囲気がおかしい。
私は3年A組のただのクラスメートで、強いて言えば図書委員をやっているぐらいで。お友達をそこそこに居る、本当にただの生徒だ。
季節は夏。と言っても、6月の半ばを過ぎたぐらい。もうすぐ梅雨開けがしそうで、癖っ毛が目立つ私は喜んでいる。
あ、あと、うちの学校では一目置かれるテニス部の、日吉若と幼馴染以外は、全くもって平凡なただの生徒。


で、そんな平凡な私が疑問に思っていること。
テニス部関連のことである。


テニス部には、マネージャーが2人居る。ちなみにどっちも女子。

一人は、最近転校してきて、可愛いと評判の××××さん。確かクラスは、3D、だったかな…?記憶力が悪いので、曖昧だ。

もう一人は、秋田香月。3Cの子で、1年の時からマネージャーを頑張ってる子だ。すごいと思う。この子はよく知ってる。
去年、同じクラスで仲が良かった。ちょっと街中に遊びに行ったり、お昼ご飯を一緒にするぐらいの仲。

で、最近氷帝の雰囲気がおかしいのは、「秋田香月が、××××さんをいじめてる」って噂が流れているから。


私はこの噂を聞いた時、同じクラスの親友と、なるほど。意味が分からん。と言ってみせた。


香月ちゃんがそんなことする訳ないじゃない。と、言いたい所だが、人はいざとなったら何をするか分からないので、そうはっきりとは言えない。
これは、香月ちゃんを信じていないのではなくて、私の経験からだ。
私は氷帝は中学からで、小学校は普通の公立だった。学区と言う物が存在し、小さく特有の地域で分けられ、その小さな地域の中で、いじめにほぼ近いものを経験したから。
ちなみに、これを知ってるのは、幼馴染の若くんと、両親ぐらい。弟も知らない。

まあ、それは置いといて。
香月ちゃんがいじめをしていると信じきった人たちが、××××さんを守るため、とか制裁だ、とか言って色々何かをしているみたい。

ちなみに、噂では、クラスメートであり何故か今隣の席で生徒会長でテニス部部長の跡部君、幼馴染の若くん、は香月さんの味方だと聞いたことがあって。
どうやら、テニス部は大事な大会前に分断していると聞いた。



でも、全て、噂でしかない。

これは、どうすればいいんだろう、と思い、香月ちゃんに聞きに行こうと思えば、香月ちゃんには避けられるし、××××さんには泣きつかれるし、全くもって意味が分からない。



だから、私は両親に相談することにした。
私は今時珍しいと言われるが、学校であったことは両親に話してしまうタチなのである。自分のことでも、他人のことでも、なんでも。
なので、ちょっと夕飯中に言ってみることにした。





夜。
両親と弟と食卓について、夜ご飯を食べている最中。私は口を開いた。



「ねえ、お母さん」
「なあに?」
「香月ちゃんって覚えてる?」


そう聞けば、お母さんはキョトンとしたあと、大きく頷いた。


「2年の時同じクラスだったし、なまえちゃんのお友達でしょ?」
「うん。あのね、テニス部のマネージャーやってるって話したの覚えてる?」


そう言えば、今度はお父さんが頷いた。
そして、私は聞いてきた噂を両親に話した。話していく内に、両親、私と共に箸を置き、二人は険しい顔で私の話を聞いてくれた。


「それで、香月ちゃんの味方、って言っちゃうけど、は、あの跡部君と若君だけなのね」
「…おかしすぎるだろ」


そうお父さんが言ったのに、私はどうして、と言った。すると、



「いじめられてる子が、他の子を頼った。助けてって。いじめてる子は一人で、いじめられてる子が一人なんだろう?」


それに私は頷いた。お父さんは続ける。

まず、一対一でのことは、いじめとは言わないし、ただの喧嘩だ。
そして、助けてっていじめられてる子が他人を頼った。今の現状は、いじめらてる…××××さん、だっけ?の方が有利だ。香月ちゃんは、目に見える味方が跡部君と若君しか居ない。そんな、おかしな状況で、香月ちゃんみたいな頭のいい子がそんなことをするとは思えない。頭のいい子がするいじめ、嫌がらせはもっと、怖い。…なまえもよく知ってるだろう。そして、こんな大きい騒ぎにならない。


「…なまえも、分かっていたんだろう?」
「うん。こんな状況じゃあ、××××さんは、いじめらてるって言わないし、いじめって言葉を使うなら、制裁とか言っていじめられてるのは香月ちゃんの方」
「…じゃあ、なまえちゃんは、どうするの?」


お母さんは、そう言って心配そうに私を見た。

私は―。



そう言って私が決めて出した答えが、間違っていない限り、私の両親は背中を押してくれる。まだ小さい弟が、私の隣で、頑張れと笑って言った。









「香月ちゃん、おはよう、あのね、お話があるの」


私は、夕食後、親友に電話をして、決めたことを話した。親友も家族に相談した様で、決めたことを話してくれた。私達の意見は同じだった。
翌日の朝。香月ちゃんの家の前で私は待っていた。今日はテニス部は朝練がないと聞いていたので、7時頃くらいから香月ちゃんの家の前で親友―亜希と一緒に待っていた。私達を見て驚いて、そのあと嬉しそうに笑顔を浮かべた香月ちゃんに私達は一緒に頭を下げた。


「ちゃんと、信じてあげられなくて、ごめんね!」


これからは、香月ちゃんのために、動く。そう言ったら香月ちゃんは危ないからよして、と学校まで登校しながら説得をされたけど、それでも私達は諦めない。亜希は生徒会の書記をやってるから部活動には入らないので、私が、動くことになる。

朝。登校してきて、隣の席に座った跡部君に、いつもどおりおはようと言えば、跡部君はおはようと返してくれる。そして、私は言った。



「頼みたいことが、あるの」
「俺にか?」
「そう。…私を、マネージャーにして欲しい。テニス部の」


そう言えば、驚いた顔で私を見た跡部君。


さあ、香月ちゃんを助けましょう






120805

××××さんは、転生してきて逆ハーを目論んでる、補正付きの人。
香月ちゃんはただのマネージャーで、そこそこに信頼はありますが、逆ハーとかにはなっていなかった。
跡部はインサイト、日吉は××××が転校してきた日に学校を休んでいたから、という理由で××××の補正が効いてません。

主人公は、嫌われ夢だとヒロイン立場(香月ちゃん)の子のお友達で、過去のいじめを受けた経験がある。あとは平凡。という普通の子。いじめの経験から、けっこう噂とか疑う性格で、人もあんまり簡単に信じない。

普通と違った嫌われ書きたくて(笑)波に乗ったら、連載にしてみようかと。
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