※仁王誕生日!!ということで愛する仁王のためにテスト前だが(←)、どれだけ短編が書けるか試してみた。第2弾!!


※今度は弟雅治を祝うお姉ちゃんと祝われる雅治君です。再婚で出来たお姉ちゃんなので変に懐いていますが、実のお姉ちゃんは別に居ます。たぶんまだ恋愛感情はありません。
ちなみに私はさりげに格好よくて人に好きな人譲っちゃう様な不憫な仁王と、わんこでへたれで泣き虫な仁王が大好きです。





「まっさはる君!」

おはよう!起きて!と朝起こしにきた声に未だに俺は慣れない。いや、慣れないというか多少の違和感を抱く。この声は最近家に来た、新しい母親とともに会った姉の声である。ゆさゆさと体を揺らされ、もう起きるしかないだろうと思い、目を擦りながら体を起こした。


「おはよう、雅治君」
「…はようさん、なまえ姉さん」


そう言えばにっこりと笑顔になったこの人は俺より4つ年上の大学1年生で、氷帝の大学部に通っている頭のいい姉ちゃんである。母親似の綺麗な顔立ちをしていて、髪色は藍色である。…あの幸村と同じ色をしているのは少し違和感があるがふわふわしたこの髪は好きだ。
再婚したとは言え、父親も新しい母さんも仕事持ちであり、なかなか家には早く帰ってこないが、この姉さんと居ればいつも楽しいし、心持ち、ふわふわとした感覚になって、いこごちがいいから特に不満はない。


「あとね、雅治君、今日、部活だよね?」
「…うん、部活」
「帰り、寄り道しないで帰ってこれる?」


首をこてんと可愛らしく聞いてきた姉さん。なんでそんなことを聞くのだろうかと考えながらも、首を縦に振った。すると目を輝かせた姉さんはぎゅっと俺に抱きついてきた。え、ちょ、何!?


「雅治君、今日誕生日でしょう?お母さんもお父さんも今日はお仕事休みって言うし、晩御飯は皆で食べようね!」


…ああ、今日は俺の誕生日か。そう思っていれば、あっと声を上げて姉さんは俺から離れた。…もったいない。すると、姉さんは、はいと俺に青い包装紙に銀色のリボンをしてある包みを渡してきた。え?これって…


「誕生日プレゼント!一番に私が渡したからね!」


じゃあ、寝惚けてないで、朝ごはん用意してあるから早く来るんだよ?と言って俺の部屋から出て行った姉さん。…え、ちょ、待って。…絶対顔赤いじゃろ。…あかんって。俺ってなんでこんなに照れとるの。姉さんに誕生日プレゼント、一番初めに貰ったっちゅーだけじゃ。なんで、こんな。


「…くそっ」


嬉しいとかそういうの、悔しいから。言えないけど。
やっぱりあの姉さんはあったかい人だなと感じながらも貰ったプレゼントをもう一度見て、もう一度照れてしまった。…本当、なんじゃよ、俺。はあ、と一回ため息をついて、着替えを済ます。てか、さっき俺寝惚けてて変な顔しとったかも…。ネクタイを締めてからラケットバックを背負って階段を下りる。


「姉さん。夕飯は焼肉がええ」
「お母さんに言ってよね、それは。おはよう、雅治君」
「おはようさん、母さん」
「おはよう、雅治、誕生日おめでとう」


リビングに来てからそういえば、母さんからそう言われた。おはようと返せば、同じ様に親父も言ってきて、しかも誕生日おめでとう?ちょっ、なんで、照れるナリ。…やめてほしか、本当に。


「雅治君、早く座ってよ。お腹空いたよ」


笑顔で迎える姉さんに、俺のコーヒーを煎れてくれる母さん。笑ってこちらを見てる親父。…久しぶりの皆が揃う日曜で、久しぶりの温かい誕生日の朝だった。



111204
ついったーでも何度も言ったけど、仁王誕生日おめでとう!
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