あれから、皆で話した後、元々集まっていた精市君達は本題に入るということで。なんでも、麻友美の弟君と、柳生君のダブルスの話みたい。精市君は部長さんだから話を聞くんだって言ってた。精市君が部長さん。…格好いいなあ。それから、麻友美と由利ちゃんと由利ちゃんの部屋にお菓子と飲み物を持って移動した。由利ちゃんのお部屋は相変わらず純和風の可愛さがあるお部屋で。私もこんなお部屋に住んでみたいなあ。そんな風に思っていれば。




「なまえちゃんの彼氏が精市君だったなんてね。よかったわ」
「あれ?由利はあの彼氏のこと、知ってるの?」
「まあまあ、って感じよ。蓮二のお友達ですもの、少し気になって」
「例えば?」


そう麻友美が聞くと、由利ちゃんは私を一度見てから、笑みを浮かべて話し出した。…今、なんで私を見たの?

幸村精市。
立海大附属高校2年C組。16歳。
部活は男子テニス部。我が弟である柳蓮二、精市君の幼馴染みである真田弦一郎君と3人で三強と呼ばれる、とにかくすごいテニスプレイヤー。勿論のこと全国区プレイヤーであり、テニス界では注目の的。彼が入学したことで、立海大附属中学は異例の全国大会2連覇をしたと言われてるわ。そして、彼が3年の時、青学という、我が弟の幼馴染みが通ってる青春学園ね。そこに全国大会決勝戦で敗れ、連勝はストップ。だけど、そのままのレギュラーメンバーで高校入学後、どの試合でも連勝。レギュラーメンバーは誰もが全国クラスで独特のプレイスタイルをとることから、全員に異名があるわ。精市君の場合は、史上最強、負け知らず。そんな所から、ついたあだ名は、神の子。神の子、幸村精市。




「…チートだわ。雅治が詐欺師ってのもなんの冗談かと思ったけど、それ以上ね」
「ぺ、ぺてん師?」
「そう。あの雅治のプレイから、ついたあだ名は『コート上の詐欺師』」


…どんなテニスなんだろう。と言っても、私がテニスを実際見たことあるのは、以前精市君の部活を見学に行った時(年上彼女参照)だけだし、その時もしっかりとは見れなかったのだけれど。それにしても、あだ名なのに、すごいのつけるんだなあ…。


「…新人戦、私もついてくわね」
「麻友美も?弟君、応援するの?」


そう聞けば、違うわよバカと麻友美は心配なのよと続けた。…何が心配なんだろう?そう首を傾げれば、由利ちゃんはくすりと笑って、私も行くと言った。


121211
幸村の二つ名って「神の子」だけじゃなくて「テニスの貴公子」ってのもあるんですね。最近知りました←
てか使ってる人見たことないです。「テニスの貴公子」

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