立海の図書室



まあ、原作キャラが居ようとあまり関係がないと思う。私は普通に過ごすだけ。普通に関わることになるのであれば友人として関わればいいし、関わることがないのであればそれでいい。ただ試合は見てみたいかなあ。
…今まで読んできた夢小説の様に、絡みに行ったり、避けたり、というのは違う気がする。だって、この世界では、あくまで彼らも人間として、一人の人として生きているのだから。


部活体験が始まり、瑞季は女子テニス部に体験入部をした。…前の世界では副部長をやっていた子だし、それに同じ小学校出身の可那子ちゃんが一緒だから心配ないだろう。可那子ちゃんは前の世界で部長をやってた子だ。私とも瑞季とも仲が良かったし、仲が良い。

そして、私は吹奏楽部に体験入部した。幸いなことに、吹奏楽部の先輩も同学年の子も、知っている子は居ない。前の世界では、私の学年はちょっと仲が悪かったから、これから仲良く出来ればいいのだけれど、と思っていれば、部長さんが指示を出した。体験入部と言えど、担当する楽器を決めていきたいから、希望楽器を第三希望まで用紙に書き、それを優先に楽器を吹いてみようとなったのだ。迷わず私はクラリネットを第一にする。前の世界でもやってた楽器だし。第二からは迷いつつも、サックスとフルートを書いておく。クラリネットになれるのが一番いい。


今日は本を借りようと思った。
瑞季が日直で昼ごはんを食べてから居なくなり、一緒にいつも昼ごはんを食べている、要するにグループの二人は委員会の仕事があるとかで手持ち無沙汰になってしまった訳だ。余談だけど、この二人は前の世界の友人ではない。普通に仲良くなってグループ出来た時には、前の世界でのグループ配置とは異なっていて、名前と顔が一致してるだけで彼女達も彼らも、私が知ってる彼らとは違うのだと改めて思った。


「…すごい」


それで、私は他の子としばらく話していたけれど、時間が随分とあることに気付き、立海の蔵書を把握しておきたいと思った。読みたい本は沢山あるから、いちいち購入していたら本棚が足りなくなってしまうと思うのだ。
なにせ、中1に戻ったのだ。
奨学生らしいからテストは頑張らなくちゃならないといけないとは思うけれど、授業内容はそれでも中1だ。高校に上がるぐらいまでは復習ぐらいで事は足りると思う。部活は吹奏楽部に本入部しようと思うし、それなりに忙しいと思うけど、ピアノも書道も続けて
いれるだろうし、自由なことはいっぱい出来る。まずは手っ取り早く、本。
そう思って立海の図書室に来てみたけど、まず図書室ではなく、図書館だ。大きい。この分だと本は大量にありそう。
わくわくする。
どれから読んでいこうかな。前の世界の高校の図書室も結構な量だったけれど、あいにくと図書室に行く時間が無かった。


「…江戸川乱歩作品?」


そうだ!江戸川乱歩でも読もうかな。そう本棚に並ぶ中の一つをとる。どうやら江戸川乱歩の作品は全部並んでいるみたい。
推理小説は元々好きだし、シャーロック・ホームズシリーズは家に揃ってるし、アガサ・クリスティー作品は少し読んだことがあるけどあまり好きじゃなかった。…友人にアガサ・クリスティー好きな子居たけど、どうもなあ。オリエント急行とそして誰も居なくなったは読んだけど、オリエント急行は推理小説として読むのはちょっと物足りない。…まあ、それはおいておいて。

正直言うと、江戸川乱歩は全然読んだことがない。怪盗ルパンシリーズも読んだことがなかったり、コナンドイル作品を全部読んだ訳じゃないけれど、


「うん!これにしよーっと!」


未知の世界ってのも悪くない。


121209
江戸川乱歩作品読んだことがないのも、アガサ・クリスティー作品あまり好きじゃないのも私です。好きな方申し訳ありません。テニキャラ出てないのも申し訳ないです
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