「最初のtargetは、」















ねえ、今でも俺はあの時のことが信じられなくなる時があるんだ。





あの日、君が屋上から落ちたって聞いて、驚いた。直後に自殺だと聞いて、1人で家で泣いた。





でも、すぐに違うって。

頭が君は悪い奴だからって。








心は苦しいと、悲しいと叫んでいるのに









なんで、なんで、なんでなんでなんで










そして俺は自分の心にフタをした。





皆があの子のことを悪い奴だと言うのだから、そうなんだ。


皆に合わせていたら、間違いない。




笑っていられる。







幸せで、いられるって思った。















「隆ー?早く来いよー」

「わかったよ、親父ー」





親父に呼ばれた。
ああ、もう行かなくちゃ。








ねえ、葵ちゃん。
高校ではそのままテニスを続けたよ。
親父が続けろ、って。

親父の知り合いの寿司屋の息子さんは、俺より1つ下だけど、野球と剣道、そして寿司。

そして、もう一つ仕事みたいなものをやってるって。





『お前に4つは厳しいかもしんねぇが、テニス、好きなんだろ?』







親父が、嬉しそうに笑ってくれたから









だから、嘘で塗り固めた、自分の立場を高校卒業まで貫き通した。













さあ、今日も一日が始まる。
家を継げる様に頑張らなくちゃ。




俺は"河村寿司"と書かれたのれんを店前にかけた。














「河村隆。
まだ謙也さんと白石さんは動かないで、いい?」





もう始まっている復讐劇
(復讐決意編終了)(河村編スタート)

×
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -