今日から仁王先輩と付き合うことになりました。
昨日まではセフレでした(俺が下)
『そろそろ俺らも普通に付き合うか?』
って言われたのは、昨日えっちし終わったあと。
俺はずーっと仁王先輩が好きで、仁王先輩もそれを知ってた。
告白したのはもうずいぶん前。
2年になってすぐの頃からの、体の関係。
『あー…セフレなら、ええよ』
『マジッスか!?全然いい!』
とまぁそんな感じに始まったのが最初。
その日のうちにえっちして、しかも予想してた以上に気持ちくて、それは仁王先輩も一緒だったみたいで、結構しょっちゅう所構わずヤった。
『俺にめんどくさい女みたいなこと言ったら終わりじゃ』
って最初に言われてたから、ワガママとか何も言わなかった。
2人でどっか行ったり、イチャイチャしたりとかほとんど無かったけど、それ以前に仁王先輩は俺がワガママ言いたくなるようなこと一切しなかった。
結構長くセフレやってたけど、その間先輩は女作ったりもしなかった。
…そろそろ勘違いしたくなるな
って思ってた矢先の告白だった。
嬉しいとかいうより、何か普通にその告白を受け入れた。
…途中から気付いてたかも。仁王先輩はもう俺のこと好きだってこと。
だから「あ、やっと言ってくれた」みたいな。
とにかくそういうわけで今日から恋人に昇格したわけだけど、別にだからって何も変わらない。
だってほとんど恋人みたいなもんだったもん。
特にここ数ヶ月くらいは先輩はまじで俺に優しくて、えっち終わってからも抱き締めてくれたり色々してくれて、もうほとんど熟年カップル?みたいな感じだったし。
でもやっぱ俺は仁王先輩が好きだし、嬉しいわけで―――
今日部活終わったらお泊り行って先輩に甘えちゃおう、とか考えてるのでした。
「おじゃましまーす、おかえりーッス」
「…なんじゃそれ」
「先輩におかえりって言ったんスよ?」
「…ただいま」
せんぱいは優しい。
きりっとした目が細められる。
優しい笑顔。大好き。
今日からはこれも俺のもの。
夕飯はてきとーに済ませて、交代で風呂入って、テレビの前で寛ぎモード。
たまーにCMの時とか、キスしてくれたりして。
こういうのは昨日までは無かったから嬉しい。
何度目かのキスの時、仁王先輩の歯が俺の下唇を噛んだ。
「っ、た…かまないでくだしゃいよ…」
噛まれたままで喋りにくい。
先輩は俺の唇を噛んだままちょっと笑った。
吐息が唇にかかる。
「赤也って、かわええのぅ」
「……………」
なんだよ照れるじゃん。
そんなこと言ってくれたのも初めて。
先輩は一度唇を離して、今度は上唇に歯を当ててきた。
何度も離れては噛み付いてくる。
「ん、」
だんだん噛む力が強くなってきた。
「しぇんぱい、いたひ」
「お。その声かわええ。もっと聞かせて」
結構痛いんだけど…聞かせてって言われたら嬉しいから。
「いたひっす、にお、しぇんぱ…ん」
クスクス笑いながらも噛むのをやめない。
時々強く噛まれて、そのたびにびくって体が跳ねてしまう。
仁王先輩には従順な俺。
快感にもめちゃ従順な俺。
次第に噛まれる痛みの奥の快感に気付き始めてからは止まらなかった。
「…ん、…にぉ、せんぱ…もっと、かんで…」
「ん?気持ちぃ?」
「は、ぁ…ぅん…」
肯定した途端に先輩は唇を離した。
もっと欲しかったのに。
物足りなくてつい唇を尖らせて先輩を恨みがましく見てしまう。
先輩は意地悪だけど優しい顔して笑ってた。
「…俺、好きな子いじめたくなるタイプなんじゃ」
そんなこと言われて嬉しくなる俺、終わってる。
「せんぱい、今のもっとして」
「ん?俺今えらい意地悪な気分なんじゃけどなぁ」
楽しそうな顔してやがる。
でも今まではしてくれなかった表情かも。
そう思うと嬉しい。
…俺のこと、そんな好き?せんぱい…
「…なぁ、今日俺いじめちゃうかもしれん」
俺を抱き締めて肩に頭を乗せて、耳元で囁かれた。
その声が欲情してる声だったから俺も嬉しくて。
「…いいッスよ…いじめて」
―――こんなこと、言わなきゃよかった。
「はい、どれでいじめて欲しい?」
テレビ消して寝室に移動して、先輩がクローゼットの中の引き出しから取り出したのは、一体いつの間にこんなもん揃えてたんだ…って量の大人のオモチャの数々。
俺は早速さっき言った言葉を後悔し始めていた。
…何に使うの?ってゆーようなのも結構ある。
触ったが最後、試そうとか言われそうだからそーゆーわけわかんないのには触らないでおく。
「………せんぱい…こういうの好きなんスか?」
「俺Sなの知っとるじゃろ?」
「そうだけどー…」
今までのセックスでオモチャとか使われたことない。
軽く手縛ったり目隠ししたり、言葉で攻められたりとかはあったけど。
…まさかこんな本格的にスキだったとは…
仁王先輩、あなどりがたし。
「今までこんなん使ったことなかったじゃないスか…」
「ん?お楽しみに取っといたんじゃ。今使い時じゃろ?」
「なんで…」
何言ってんのかわかんない。
でもうきうきして楽しそうな先輩は可愛い。
しゃーないから付き合ってあげる。
本格的なSMなんて初めてなんだけど、俺平気かな?
痛いことされたら殴り返しちゃうかも。
…とか色々考えながら、適当に手を伸ばした。
「せんぱい、これ何」
「ん?それアナルパール」
……………
「何、それがええ?」
「や、あの〜…」
「ん。よこせ」
俺が手で弄んでたそれを仁王先輩に奪われる。
大体30センチくらいの長さで、大小様々な大きさの珠が連なってるソレ。
…あれ全部挿れる気?
でも先輩はもうそれ使う気満々みたいで、楽しそうに俺の服に手をかける。
「先輩…それ、痛い?」
恐る恐る聞くと、ご機嫌な声が返ってきた。
「痛くないようにしちゃる。Mに開発したるぜよ」
「痛いのはいやッス…」
「だいじょーぶじゃって。俺が今まで痛くしたことあったか?」
「ありましたよ…説得力ゼロっす…」
「まー気にしたら負けじゃ」
…まぁいっか…先輩嬉しそうだし。
そんだけ俺としたいの?
なんて、ちょっと自惚れてみたりする。
「…ん…」
全部服を剥ぎ取られて、そのままベッドに押し倒された。
ベッドにたくさん広げられた大人のオモチャはそのまま。
横を見ればバイブやら見慣れないものやらが転がってて、正直精神衛生上よろしくない。
けどまぁそれらは見ないことにして、先輩にキスを強請った。
「ちゅー…」
「はいはい」
伸ばした腕を取られて、抱き締められながらキスする。
最近はこういう時間も増えてたけど、もう俺恋人なんだ、って思うと素直に甘えられた。
何度も降ってきては触れて、離れるのを繰り返す唇が愛しい。
「ぅ…もっと、ちゃんと…」
「ちゃんとって?」
「…舌、いれて…」
自分でも気持ち悪いくらい甘ったるい声。
こんな声で男にキス強請るようになるなんて、仁王先輩と出会った頃は思いもしなかったな。
「ん、ふ…っ」
望み通り深くなったキス。
口内を這い回る先輩の舌に必死に応える。
せんぱいのキスはいつも激しくて、焦ってるみたいに口の中を舐め回す。
何か求められてるって感じがして好き。
「ちゅ…っ、ん、く…」
「は…口ん中、超唾液出てる…」
「ぅるさ…」
感じてくると口ん中が唾液でいっぱいになる。
どんどん込み上げる唾液を先輩は舌で掬って飲み込んだ。
「なん、か…恥ずかし…から、やめてください…」
「なんで?赤也の美味かよ」
「やめろって…」
「本当は嫌がってないクセに」
…まぁね。でも恥ずかしいもんは恥ずかしいんだってば。
「ッ―――…ん、」
長いキスが終わる頃にはもう俺の息は上がってた。
「はは、顔真っ赤」
馬鹿にするように笑う仁王先輩。
そんな風に言われたら俺余計恥ずかしくなるの知ってるくせに。
「かわい…」
耳元で吐息みたいに囁かれて背中がぞくってした。
先輩の指先が体を這い回る。
「っあ…」
乳首を掠められた時思わず漏れる声。
そこ、結構感じるんだけどな…
でも仁王先輩は再び体を撫で回すことに集中して、乳首には触ってくれない。
「せんぱ、ぃ…?」
「あん?」
知ってる癖にそ知らぬフリしてんだろ?
「ねぇ…ここ、触って、ください…」
先輩の手を取って胸元に導く。
それでも先輩はそこに掌を置いたまま、動かしてくれない。
「どんなふーに触って欲しいのか言わな分からん」
「…」
いつにも増してじれったい愛撫。におう先輩の意地悪。
「〜…っ、そこ、摘んで、舐めて…?」
ふふって軽く笑って、仁王先輩はやっと乳首を摘んでくれた。
「あ…!んっ、ん…」
「お前の乳首って…結構俺にいじられてる割にはいつまでもピンクじゃなぁ」「そ、な…っん…こと、言うな…ぁ…」
強請った通りに舌まで這うようになって、体が勝手に捩れる。
次第に揺れ始める腰。
いつの間にか先輩の腰に自分の腰を押し付けてることに気付いてなかった。
「もうココだけじゃ足らんか。欲張り」
「ふ…ぅ、あ…っ」
指摘されて恥ずかしさが増して、慌てて腰を引いた。
…のに、その腰を強い力でまた引き寄せられた。
「何でやめるんじゃ?もっとやればええじゃろ」
「だ、って…!はずかし、…ぁん!」
唐突に仁王先輩の手が俺のソコに触れた。
「っあ!あ…あぁ、んっ、はぁっ…」
急速に上り詰める感覚。
素早く擦り上げられればもう堪らない。
先輩は満足げに俺を見下ろしてる。
部屋の証明が逆光になってるけど、その表情には笑みが浮かんでるのが分かった。
あ…ヤバ…
「せん、ぱ…だめ、イキそ…ッ」
「え、ちょ、早すぎ…」
「まじむりっ…ぅ、あッ!あ…あー…」
先輩の素早くて繊細な指先の動きにもう俺は限界だった。
「まだだめじゃって」なんて言われてももう体は止まらなくて…
もうあとで怒られてもいいや、なんて体も気持ちもイクつもりになってたのに…
「ほら、いーこだからもうちょっと我慢ぜよ」
「ひぁ…!っあ…」
根元を強く握られて、体がびくんって跳ねた。
「あ…ぁ…はぁっ、は…、」
足ががくがく震える。
「どした?」
「はぁっ…ばか…空イキしちゃったじゃないスか…」
「あ?まじ?…まぁええじゃろ」
他人事だと思いやがって!
これほんと辛いのにー!
「せ、ぱ…俺ちゃんとイキたい…ィカせて…」
消え入りそうな声になりながらもちゃんと先輩を見てお願いしたのに、仁王先輩は殊更いやらしく笑みを浮かべただけだった。
畜生…この人また何か企んでやがるな…
「よかよか、空イキ。俺好きじゃ」
アンタなぁ…だったらアンタがやれよ!
って思ったけど、怒られるのやだから黙っとく。
「なぁ。怒る?」
「なに…」
仁王先輩の手は、ベッドに散乱した大人のオモチャの数々から細めの長い革の紐を引っ張ってきた。
「………やな予感」
「たぶん当たりじゃ」
その細い革紐の端を器用に操って、先輩は俺自身の根元にきつく巻き付けた。
「っう…いた…」
もう既にイキたくてぱんぱんに張り詰めたソコに食い込む革紐は本当に痛みを伴う。
「今日何回空イキできるかのう♪」
「っまじ許して、先輩…ほんと辛いから…っ」
涙目になりながら懇願してみるものの、通用しないだろうことは俺が一番良く知ってる。
「お前空イキする時の顔、めちゃ可愛ええ。もっと見たい」
「……………っ」
まじでずるい、におう先輩。
可愛いとか、言われ慣れてねーもん。
嬉しくて許しちゃうだろ…
「だいじょうぶじゃ、ちゃんと気持ちくしてやるから。な?」
「………ん」
かっこいー顔が近づいてきて、軽くキスされて、結局許す俺って馬鹿でしょーか…
ローションでとろとろに濡らされたアナルパールが後孔に宛てられる。
徐々に珠の大きさが増していく形だから、最初の数個はあっさり飲み込んだ。
「っん…あ…!」
ナカで珠がごろごろする感触。
すげー違和感…
「どこまで入るかのう」
「ゃ…も、無理ィ…変だよっ、せんぱぃ…」
「冗談。こんくらいで音上げるなんて情けないぜよ」
「んぅ…」
ゆっくりひとつずつ珠がナカに入ってくる。
「っあ!」
そのうち最初に挿れた小さい珠が、俺の前立腺に当たった。
「い、ぁ…!にぉ…っ、」
「お。当たった?」
「…ん…、ぅん…っあ…!」
ソコに当たった瞬間から、縛られた前に痛みが増した。
…うそ。これまじやばい。
これ以上やられたらまじで意識飛ぶかも…
その間も先輩の手は順調にローション塗れのアナルパールを進めてくる。
次第にゴリゴリと大きい珠に刺激される。…やばい気持ちいい…
「あ…あ〜…んッ、んぅ…せ、ぱ…ッ」
体が勝手にびくびく跳ねて、このままじゃまたイキそう…
「すげ。穴ヒクヒクしてんの丸見えじゃ」
「や…っ、見ない、で…ひぁ…!ッン、」
言葉で攻められれば益々ソコに意識が集中してしまう。
「…ん。こんなもんかの」
やっと仁王先輩がアナルパールを進める手を止めてくれた。
もう、俺はといえば身じろぎするたびにナカでごろごろ動くパールのせいで息も絶え絶え。
「…はっ…はぁ…ァ…」
「おーい?平気?」
「へぃ、き…じゃな…」
「おいおい…まだこれからじゃよ」
そう言うと先輩は俺の孔から少し見えてる持ち手を握りなおした。
「ぉ、願…せんぱい、こわい…ッぬ、ぃて…ッ」
「おー、すぐ抜いてやるぜよ」
予想外の答え。
と、同時に先輩は本当に言葉通りに思いっきり手を引いた。
「あ―――――ッ!」
一気にズルズルっと抜かれていく大小様々な大きさのパール。
ひとつの珠が抜けていくごとに中のいいところばかりを擦っていく。
「あ…っやぁぁ!やだ…ッあーっ、ぁ…」
大量に塗られたローションのせいもあって、痛みも全くなくて、それが余計に苦しい。
だって前はまだ戒められたままで…こんな強い快感耐えられるはずもない。
俺の体がまたびくびく跳ねたのを見て、先輩は俺の中に半分くらいパールを残したまま手を止めた。
「や…ぁ…あ、…ッう…」
ピクピクと後孔が痙攣するのが自分でも分かる。
「…またイッた?」
「………ん…」
恥ずかしくて、苦しくて、涙が出てきた。
「泣くことでもないじゃろ?」
「だって…!くるしぃ…」
泣き声で言うと先輩は体を屈めて俺の額にキスをした。
「そうやって泣くのは、俺には逆効果」
満足そうな顔で笑って、仁王先輩は指先でぴんって俺のを弾いた。
「や…!」
もう限界まで張り詰めて、二度も空イキさせられたせいで、ソコは余計に過敏になっている。
「せ…んぱ…もう、イキたいよ…ッ」
「イッとるじゃろ」
「違…出したいの…!」
先輩はまた楽しげに笑う。
そしてまだ半分ほど入ってるパールの持ち手を揺らした。
「ぃあ…ッ!ん!」
「先にコレ抜かなきゃならんなぁ?」
「や…!ゃだ…!抜くのやだぁ!」
またさっきみたいな刺激が与えられたらまた空イキしちゃう。
そしたらまじで意識飛ぶ!まじ怖い!
「何でじゃ?気持ちよさそーだったぜよ、今も」
仁王先輩の手は持ち手を弄ぶように揺らす。
そのたびに中で揺れる珠の刺激だけでもやばいんだって…
「ゃだ…や…こわぃ…これ以上空イキしたら壊れる…!」
本当に。
バラバラになりそうで本当に怖い。
「よかよ。壊れちまえ」
「…やだ…!」
また目に涙が滲んできた。
「せ、っかく…先輩と恋人になれたのに…ッ壊れたら、も…終わっちゃうだろ…!」
「―――…」
そう言った途端、仁王先輩の顔から笑みが消えた。
「…に…」
不安になって涙目で見上げると、先輩に抱き締められる。
「…それ、可愛すぎ」
耳元で低いそんな声が聞こえて、離れて行った先輩の顔を見れば、俺に負けず劣らず真っ赤。
「……………」
「…ごめん。辛かったか?」
………
え。何これ。何これ先輩照れてんの?
何か謝ってるし!
うっわ、珍しい。
小声で謝って、先輩は決まり悪そうに俺にキスした。
離れていった先輩の顔が、めちゃ愛しそうに笑ってくれたから…
何か…そんな顔されたら全部許しちゃう。
涙目拭って笑い返したら、仁王先輩は安堵したような顔をした。
「…今イカせちゃるから。もうちょい我慢して」
「ん…」
まだ前を縛った紐は解かれないまま、また持ち手を引かれる。
今度こそ全部抜かれた。
「っう、あ…!」
「だいじょぶ?」
「ぅ…ん…ッふ、」
一気に抜かれたからか、今度はイッてる暇もなかった。
かなり強い快感のせいで一瞬頭真っ白になっちゃったけど、何とか意識飛ばさずに済んでほっとする。
せっかく恋人になって初めてのえっちなのに、覚えてない部分があるなんて嫌だ。
…何か俺、乙女…
「解くぜよ」
先輩の指が、きっちりソコに食い込んだ革紐を器用に解いてくれる。
正直その感覚だけでイキそうだったんだけど、さすがにそれはね…我慢。
全部解かれると、これでいつでもイケるって安心感からか少し呼吸が楽になった。
「ね、せんぱ…もぅ、いい…っ?挿れてくれる…?」
ひくひくする後孔を認識すると止まらない。
早く欲しくて、声が思わず艶を持つ。
「焦らんと。ちゃんとやるから」
足を高く持ち上げられて、ソコに仁王先輩のそれが宛がわれる。
「…ぁ…」
「お前これだけで感じ過ぎじゃろ…」
期待と焦燥で、先輩のそれがいつも以上に存在感を持って感じられた。
ぐ、って先輩が腰を押し付けてきて―――
「…ぁ…っ、あ…ぁあああ―――――ッッ」
「っ、ぅわ…キツ………って、赤也?」
「やぁ…!っん…おっきぃ…っ」
ぐぐって全部が俺の中に沈み込んで、もうそれだけで気持ちよくて。
「おま、何してんの…」
先輩のちょっと驚いたような声。
俺が咄嗟に、仁王先輩が中に入ってきた時に自身の根元を押さえつけて、イケないようにしたせいだと思う。
おかげでまた空イキだよ…ああ…
「ふ…っあ…ぁ…だっ、て…一緒、イキたい…ッ」
「かわいーこと、言いすぎ…中ん具合スゲーし…」
先輩はめちゃくちゃ嬉しそうに笑った。
「一緒にイキたいならもうちょい我慢、出来るか?」
「んん…っがんば、る」
「お利口さんじゃ。自分でソコ握ってな」
よしよし、って頭撫でられて、嬉しかったから…
握りこみすぎて痛かったけど、もうちょっと我慢することにした。
「―――!あ…っあ…やーっ…ん、んぅ…ッ」
先輩の律動が始まる。
「気持ちぃ…、きもちぃいッ…せんぱぃ…あっあぁっ、ん!」
「ぁ…俺も…最高…」
気持ちいところを的確に擦られて、目の前がチカチカしてきた。
強すぎる快感のせいで飛びそうになる意識を必死で保つ。
「っく…」
「あぁあんッ!ん、んぅ…!」
仁王先輩の汗がぽたって俺の頬にかかった。
霞む視界の中の先輩は、目を細めて歯を食い縛って、かなりかっこよくって…
ああ…この人が俺のもんなんだ…
なんて。
再確認。
「せんぱいッ!…そろそろ無理ィ…ッあ!ん、んッ」
「ん…俺も…、手、イク時離せよ…」
「あっ…あーッ!やば…!ぁっ、あ…―――――!」
―――
手を緩めたら、自分でも驚くほどソコから勢い良く精液が飛んだ。
あ…飛びすぎて自分の頬にもかかっちゃった…
「んッ―――、出る…出すぜよ、」
仁王先輩も俺を揺さぶりながら息を荒げて、ナカに全部注ぎ込んでくれた。
その熱い飛沫だけで感じきった体には充分で、飛ばしかけた意識を仁王先輩のキスで引き戻された。
「…ん…、ッ…あかや…」
すきだ
って耳元で聞こえて、今度こそほっとして涙が出た―――――
「疲れた…ちんこいたい…」
「だから謝ってるじゃろーしつこいぜよ赤也」
終わってからもブツブツグチグチ文句言ってたら、先輩が呆れ顔で俺を見てきた。
「大体お前がいじめていーッスよとか言ったんじゃろ」「こんなんされるって分かってたらいじめないでって言いましたよ!」
「悦がってた癖に」
「…ぅ…まぁ…よかったけど…」
じゃろ?なんて笑う先輩に、つくづく言わなきゃよかったって思ったけど。
「大体仁王先輩っていっつもそうッスよ。一年の頃から俺にだけ意地悪でさー」
そうだよ。
一年の頃から皆で遊んでても俺だけ置いてどっか行ったりとか、皆にはそんなことないのに俺の言うことだけいつもいつも揚げ足取ったりとか!
「しょーがないじゃろ?俺好きな子はいじめるタイプなんじゃ」
……………
…え?
「…先輩、今何て言いました?」
「………〜…っ」
仁王先輩の顔は、また真っ赤。
「え…仁王先輩、俺が一年の頃から好きだったんスか?」
「うるさいぜよ」
「いやいやいや!それ大事なとこだから!どうなんスか!?」
「気にすんな!」
「教えて下さいよ〜」
不機嫌な態度だけど、真っ赤な顔が事実を物語ってる。
ねぇねぇ、俺本当に自惚れちゃうよ?
尚も食い下がる俺に仁王先輩は吐き出すように言った。
「………あ〜もうっ!言わなきゃよかった!」
後で教えてもらった話によると、仁王先輩は俺が一年の頃から俺のことが好きで、でも俺が仁王先輩を友達としか見てないって分かってたから何も言わないでいて、俺が告白したときに
「セフレならいーよ」って言ったのも『好きな子はいじめたい』の延長で言ったんだって。
可愛いよね。
でも俺まじで切なかったんだから、その落とし前はこれからきっちりつけてもらうよ!
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