我が校は小中高一貫校で、兄弟揃って入学する子供たちも多い。
今回家庭訪問をやるに当たって、一人一人バラバラに訪問していたら相当な時間がかかってしまうことに気付いた。
それは学校側としても、訪問される側としてもあまり歓迎出来ることではないだろう。

小中高全ての教員を集めての職員会議で決まったのは、
兄弟がいる生徒に関してはその生徒の担任達が全員揃って一度にまとめて家庭訪問することにしよう
…ということだった。

大幅な時間短縮だ。

生徒も親も教師も暇じゃないのだ。



昨日、今回の家庭訪問は跡部家の末っ子のお気に入り教師を見るための企画だったと知った。



なので本当なら昨日で家庭訪問を行う理由はなくなったのだけど…
当然そういうわけにもいかず、俺達教師は今日も放課後職員室に集まった。

「あー、今日は幸村家だーね」
「クスクス…俺のクラスの比呂士君はいい子だからいいけど、柳沢のクラスは大変だね」
「雅治は頭はいいんだけど気まぐれ過ぎて扱いづらいんだーね」

他の先生達が集まるのを自分の席で待っていた俺は、そんな声に振り返った。
声の主は今日一緒に家庭訪問に行く柳沢先生と木更津先生。
この二人は高等部の担任で、俺は中等部だけど割りと仲良くさせてもらっている。

「赤澤、もう準備出来てるならさっさと行くだーね」
「待ってくれ、あと二人いる」

職員室を出るために荷物をまとめていたら、初等部のスペースのほうから南先生が走ってきた。
今日一緒に行く一人。幸村家の末っ子の担任だそうだ。

「お、お待たせしてすみません!」
「いいんだーね、待ってないんだーね」
「うん…それよりまだ来てない人、いるよね?」

家庭訪問の予定表を見ると、確かに後一人足りない。

「……………亜久津先生か」
「南先生、確か割りと仲良かったんじゃなかったでしたっけ…?」
「さっさと呼んでくるんだーね!」

俺達から一身に視線を受けた南先生は見て分かるほどに慌て出した。

「仲いいって!そんなわけないじゃないですか!亜久津と仲良くできるのは千石くらいですよ…!」
「でもこの中では南先生が一番亜久津が近づいても怒らないだーね」
「クスクス…申し訳ないけどここは南先生に頼るしかないよね」

亜久津先生はとても教師とは思えない見た目と中身の人だ。
高等部の担任をやっているんだけど、授業中もタバコは吸うし自習が多いし、口は悪いし怖い。
暴力的だし怒った先生に殴られたことのある生徒だって一人や二人じゃない。
それでも彼がクビになったりしないのは、彼が受け持つクラスは格段に受験合格率が上がるからだと聞いた。
しかし校内の治安を悪くしているのも間違いなく彼だ。

「うぅー…分かりましたよ…呼んできます…」

南先生は何故か千石先生や亜久津先生と付き合いが長いらしい。
真面目そうな外見で、おどおどしたところがある人なのに、付き合いのある人はチャラ男とヤンキーなのだから分からないものだ。



中等部と高等部を仕切る衝立を挟んで、こっそり高等部の様子を伺ってみた。

机の上に足を上げている亜久津先生に南先生がオロオロしながら話しかけている。

「亜久津、今日家庭訪問だって知ってるだろ?」
「あ?しらねーよそんなん」
「今日は幸村君ちに行かなきゃいけないんだよ!時間もないんだから早く準備して…」
「幸村ァ?…ああ、アイツか…アイツ成績いいし言うことなんか別にねぇよって言っとけ」
「そんなわけにいくか!頼むから早くしてくれ!」
「しつけーぞテメェ、ドタマかち割んぞ」
「しつこくて結構だから急いでくれよ。あっ、今度モンブラン奢るよ」
「………チッ…仕方ねぇ…」

「……………」

遠かったけど、二人の会話はしっかり俺の耳に届いた。

そうか…亜久津先生はモンブランが好きなのか…
南先生も案外モンブランで手懐けたのかもしれないな。

気の弱そうな彼が亜久津先生に言い返したりしてる姿を見るというのはなかなか新鮮だった。



「すみません!説得できました!さぁ行きましょうか」

ニコニコしながら戻ってくる南先生の後ろを、かったるそうな亜久津先生が続いている。

ともあれこれで面子は揃った。
今日は駅前に新しいカレー屋がオープンしたから家庭訪問が終わったら直帰しようと思っている。
何事もなく終わればいいな、と思いながら俺は皆に足を並べた。



「家庭訪問って訪問する側がお菓子持ってくるべきだろぃ?」

俺が担当する2年C組の、幸村ブン太は今日そんなことを言った。
それというのも俺が昨日跡部ジローの家庭訪問をした時、焼き芋を持って行ったという話をジローから聞いたかららしい。

「それは跡部が焼き芋食べたことないって言ったからだぞ」
「じゃあ俺も食ったことない」

要するに自分の家にも焼き芋持って家庭訪問に来いということらしい。
幸村ブン太は特に悪い生徒じゃないんだが、いかんせん食い意地が悪い。

「はいはい…じゃあ行きに買って行くよ…」

俺は仕方なしにそう笑って言った。
今日の昼休みの話だ。



言ったからには嘘にしたくないので、途中見かけた焼き芋屋で大量の芋を買った。
ブン太の底なしの胃ならこのくらい簡単に食べるだろう。



焼き芋のたっぷり入った紙袋が手に熱い。
取り落としそうになるのを必死で堪えて歩いているうちに幸村家が見えてきた。

「…あ。ブン太」
「赤也も…」

門の前にはブン太とその弟の赤也(俺は初めて見たが…)が座り込んでいた。

「あ、先生」
「せんせー!」

二人は俺達を見かけると小走りにこっちへ走ってきた。

「どうしたんだ?家の中で待ってれば良かったのに…」
「わざわざ出迎えかぁ?」

俺と南先生が苦笑しつつ言うと、目の前の二人は少し眉を顰めながら小声で呟く。

「今日、何でか知らねーけど親父がいるんだよぃ!」
「お父さんが?わざわざ仕事休んだのか?」
「だから先生達に一応ちゅうこくしとこうと思ったんスよ!」
「忠告?何を?」

きょとんとした俺達を前に、二人は深刻な顔。



「「ウチの親父、魔王だから!」」



「「「「「……………」」」」」



目を点にした俺達に、今度は子供達がきょとんとする番だ。

「…そっか、魔王かぁ。それは怖いなぁ」

最初に喋ったのは意外にも南先生。
笑いながら赤也の髪を撫でてやっている。

「ケッ…これだからガキは…くだらねーことばっか言いやがって」
「亜久津!そんなこと言うもんじゃないよ」

「ブン太…小学生ならまだいいけど、中学生が言うことじゃないぜ」
「ちょ!まさか信じてないのかよぃ!?」
「クスクス…信じろって言うほうが無理だよ」
「大体魔王って何だーね…ゲームのやりすぎだーね」

「「せっかく忠告してやったのに!」」と怒る二人を適当に宥めた。

「とりあえず家に上げてくれないか?もう時間だから」

俺がそう言うと、ブン太は嫌そうな顔をしながら門を開けた。
そこには茶色い犬がいる。

「おれかよ!」
「おージャッカル、この人達には吠えなくていいぞ」

すれ違う時にジャッカルと呼ばれた犬と目が合った。
…何となく親近感の湧く目をしていた気がしたが、気のせいだろう。






「やぁ先生、いらっしゃい。父の幸村精市です」

玄関の扉を開けた途端に現れたのはそれはそれは綺麗な顔した―――、

「え…おいブン太、父親…?」

思わずそう聞いてしまうくらい若くて女みたいに綺麗な顔をした男だった。

隣でブン太が神妙な顔で頷いているところを見ると、どうやら嘘ではないようだ。
昨日の跡部家の父親もなかなかの美丈夫だったけど、これはまた違う雰囲気の美形だ。
…ウチの学校の父親は若くて美形じゃないといけない校則でもあるのか?

「あはははっ、そんなに褒められたら照れちゃうなぁ、赤澤先生」
「えっ、いえ、本当にかっこよくて驚きました!」

……………

…あれ?俺今喋ったっけ?

ちらり、と隣に視線を走らせるとブン太が片方の眉を上げて意味ありげに目配せしてきた。
だがその真意は俺には分からなかった。

「まぁまぁ、とりあえず皆さん上がってください。俺の妻がお茶用意してますから〜」

品のいい綺麗な顔に笑顔を浮かべて、お父さんはスリッパを玄関に並べてくれた。

「赤也、他のお兄ちゃん達をリビングに呼んできてね」
「えー…俺ッスか?ブン兄が行けば「頼んだよ」…はい…」

台詞を遮られた赤也は怯えた顔で階段の向こうに消えて行った。



「赤澤先生…何か様子おかしくないですか?」
「うん…俺もさっき心の中が通じたような…」
「実の父親にあんなに怯えるなんて…虐待でもあるんじゃ…」
「えぇ!?あの父親が?ちょっと考えられないなぁ」

南先生が俺に小声で耳打ちしてきた。
お父さんは既にリビングのドアのところにいて、この声なら聞こえるはずもない。

「だって赤也君ってすごい元気なんですよ、俺の言うことも聞いたことないし!その子があんなに絶対服従だなんて…」
「それはテメェがナメられてるだけだろ。俺なら一瞬で言うこと聞かせられるぜ?」

一人で色々考えてしまったのか慌て始めている南先生に亜久津先生が突っ込んだ。

「ああいう見た目だからって分かりませんよ、今は優等生だって犯罪犯す時代なんですから…」

南先生が真剣な顔を寄せて話していると、ドアの向こうに一度は消えたはずのお父さんがひょいとまた顔を出した。

「南先生、失礼なこと言ってないで早く上がってください」
「ぅえ!?あ、はい!!」

絶対に聞こえる距離と声の大きさじゃなかったのに…

俺はちょっと「お父さんが魔王」の真意が分かったような気がした。

「何だか手塚家のおばあさんと同じにおいがする…」

隣で何かを察したらしい南先生がまた小さく呟いた。



「いらっしゃいませ」
「先生、こちらが俺の可愛い妻、弦一郎です」

リビングに入るとそこには和服を着て床に三つ指をついたお母さん(…お母さん!?)が眉間に皺を寄せて俺達を睨んでいた。

「「「「は、はじめまして!!!」」」」

その眼光のあまりの鋭さに怯えた俺達(亜久津先生以外)は慌てて頭を下げた。
南先生が隣の亜久津先生の頭を無理矢理押さえ込んで下げさせているのが視界の端に見える。

「さ、先生座って座って!弦一郎の淹れたお茶でも飲んでください」
「ありがとうございます…」

今だ鋭い眼光でこちらを見るお母さん(!?)の視線を感じつつ、ソファに座った。

「あ、そうだこれ…良かったら皆さんで食べてください」

忘れないうちに手の内で適温になった焼き芋をテーブルに差し出す。

「え、焼き芋?」
「あーッ!先生本当に買ってきてくれたのかよぃ!?」

ブン太が嬉しそうに声を上げる。

「今日買って来いって言っただろ?」
「マジサンキュー、先生!早速食おうぜぃ!」

早速紙袋に伸ばしたブン太の手を、がしり、と節の太い指が押さえた。

「ブン太…お前…先生に買い出しをさせたのか…?」
「あ、いや…そうじゃなくて…」
「自分より目上の人間を使うとは…たるんどる!」
「違う!母さん違うって!」

ばっちぃぃぃん!と、漫画でしか聞かないような凄い音がして、俺は思わず目を瞑った。

お母さん(!?)の裏拳がブン太の頬に飛んだからだ。

「っ、いってぇぇぇぇぇ!!!!!」

そのまま吹っ飛んだブン太は叩かれた頬を押さえて床を転がりまわっている。

「先生!うちの不肖の息子がとんだことをさせまして、申し訳ない…」
「いえ!違うんです!買ってきたのは俺の意思ですから!ブン太君は悪くないんです!」
「…先生…それ殴られる前に言って欲しかったぜぃ…」
「ブン太、お前まだ殴られたりないのか。先生に向かってその言葉遣いは何だ!たるんどる!」

もう一度裏拳が飛びそうになったので、俺は慌ててお母さん(!?)にしがみついて止めた。

「ええい!先生止めないでください!これはうちの躾です!」
「暴力は何も解決しません!」
「そうです!恐怖を植えつけることは躾とは違います!」

南先生も加わって二人がかりでお母さん(!?)を押さえつける。
男二人がかりでも到底止められない力はやっぱりお母さん(!?)とは思えない。



「なーにやっとんじゃい?」
「全く、いつもながら騒がしいですね」

気付くと周りには、いつの間にやらリビングに入ってきていたらしい子供達が冷めた目でこっちを見ていた。
彼らにとってはこんなことは日常茶飯事らしい。

「なぁ、灰皿ねぇの?」
「うちは全面禁煙なんですよ、すみませんねぇ亜久津先生」
「チッ…」

亜久津先生は一人どこ吹く風でお父さんと話している。
二人とも違った意味で怖いタイプだから、案外気が合ってるんだろうか。
(二人とも牽制し合っているようにも見える)

「ふむ、焼き芋があるな。この騒ぎの原因がこの焼き芋である確立97%」
「クスクス…さすがだね、正解だよ」
「そういう確立って一体どうやって出してるんだーね?」

確かあれは長男だ。
凄く頭がいいとかで、中等部にもその噂は聞こえてきている。
柳沢先生と木更津先生はそんな長男と一緒に既にお茶を啜っている。

何だかリビングがカオス状態だ。

「まぁ母さんも先生方も一度落ち着いて、座ったらどうです?」
「おっ、焼き芋がある。ひとつ貰っていいかのぅ」
「それ、俺のだぜぃ。雅兄全部は食うなよぃ」
「お前さんじゃないんじゃからこんな大量の芋食えるかい」
「雅兄少食ッスもんね」
「赤也、膝を降りろ。母さんにまた甘ったれてたるんどるとか言われるぞ」

子供達は平然としたままそれぞれ定位置らしい場所に座った。
俺達は恐る恐るしがみついたお母さん(!?)から離れて、やっと席についた。
どうやら落ち着いたらしいお母さん(!?)もこほんと咳払いをしてソファに座る。

「…みっともないところをお見せしてしまって申し訳ない」
「いえ…こちらこそ差し出がましいことをして申し訳ありませんでした…」

すっかり疲れ果てた俺と南先生はお母さん(!?)と目を合わさないようにしながら答えた。

「ふふ、赤澤先生と南先生は弦一郎の体に触ったから、減点1、かな」
「「!?」」

触りたくて触ったわけじゃないのになんてことを言うんだこの美男子は。
そんなに言うなら自分が止めればよかったじゃないか、と思う。

「俺が弦一郎の判断を止めるわけないだろ」
「…あ、そうですか…」

さっきから薄々感づいていた、心の中を読まれているということはもう深く考えない。
今はもう「魔王」たる所以に気付きつつあるので、心を無にするのみだ。
これから行くカレー屋のことでも考えながらお茶を濁していようと俺は決めた。



「さて、それじゃあ蓮二の担任の先生からいってみようか」

何故か場を仕切っているのはお父さんだったが、誰も文句を言う人間はいない。

「えーっと蓮二の先生は?」
「…チッ…俺だよ」
「ああ、亜久津先生ね。で、学校での蓮二はどうですか?」
「…別に問題ねーよ」

タバコが吸えないからだろうか。亜久津先生は何やらいらいらしている。
まさに一触即発といった感じがして見ているこっちは冷や冷やする。
しかし糠に釘とでも言わんばかりにお父さんはその威嚇の視線にも動じる様子はない。
さすが魔王。堂々たる態度だ。

「問題ないってことはないでしょー。蓮二、学校サボったりしない?」
「あぁ?ねぇって言ってんだろーが!」
「嘘ー、一回くらいあるはずだよ、ちゃんと調べて」
「テメェは自分の息子信じてねーのかよ」

あまりにしつこいお父さんに、亜久津先生はしぶしぶ南先生に持たせていた書類を見た。
そこには出席状況とかも細かく載っているはずだ。

「父さん、そんなこと調べさせてどうする気だ。いいから他の兄弟の話も聞いてやれ」
「やだ。俺が聞きたいのは蓮二のことだけだもーん。っていうか蓮二と貞治君のこと」
「さ…っ、貞治のことを亜久津先生が知ってるわけないだろう!クラスが違うんだから」
「先生、本当?貞治君のこと知りませんか?」
「サダハル?誰だそりゃ」
「手塚貞治君だよー、クラスは違うみたいだけど、蓮二と仲いいの」
「…ああ、あのよくうちのクラス来てる眼鏡か」

合点がいったのか、亜久津先生はペンを回しながら頷いた。
何故か長男の蓮二君が珍しく困った顔をしている。



「…あ、一回だけあるな。俺の授業じゃねーけど」
「ほんと!?その時貞治君は!?」
「しらねーよ!…あ…?手塚貞治ってA組…?そういや一回だけ俺の授業に手塚がいなかったことあったな…」
「それって蓮二がサボった時と同じ!?」
「あー…そうだったような気もする」

「蓮二!お前が授業をサボるなんて…何かあったのか!?」
「おい!何で蓮兄がサボっても裏拳いかねぇんだよぃ!」

「日頃の行いの差じゃよブンちゃん」
「蓮二兄さんもサボったりするんスね!」

「サボった時…って我々もサボってデバガメした時ですよね」
「ああ、そうじゃそうじゃ。忘れとった。そういや覗いたのう」

あの時はいつまで見ててもキスしかしなくてつまらんかったなぁぁ
なんて銀髪の綺麗な双子の兄が笑った途端、部屋の空気が変わったように思ったのは気のせいじゃないはずだ。



「雅治…比呂士………その話、詳しく聞かせてもらおうか…」

長男がゆらり、と双子の前に立ち、ゆっくりと目を開いた。

「「……………!!!!!」」

「ふぅん…蓮二、貞治君と学校でキスしてたんだぁ…ふぅん…」
「きっ、きききききき…接吻など…!まだ早いぞ蓮二!!!」

「へぇ…やるじゃんあの眼鏡…そろそろ本気で潰すしかないかな」
「ケッ、やってらんねー。おーいジャッカル、散歩行こうぜぃ」



「「「「「……………」」」」」



混沌とした幸村家の前に、俺達教師陣はただぼんやりするしかなかった。
きっと全員の心の中にあったのは「どうやって帰ろう」というその一念のみだったと思う。

隣に座った南先生が溜め息をついたのが分かった。
あの目が真っ赤に充血した子供を毎日面倒見てるんだからその苦労は相当なものなんだろう。

俺はそんな南先生を労いたくなった。



「…南先生、帰りに一緒にカレー食べて帰りませんか」



 

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