ネタ | ナノ

深夜0時。光が漏れないように布団の中で携帯を見て確認した。日付が変わったということは、彼が生まれた日になったということ。
何度か祝ってきたけれど、今まで以上の特別さを込めてメールを打つ。恥ずかしくて結局内容は素っ気なくなってしまった。でも無事、今年も伝えられた。満足感から滲む笑みは普段なら誰にも見せないような顔だろうと、自分でも思う。

しかし冷静になってみれば、この年で、しかも男同士がこんなことを続けるのは寒い。

惷が嫌がったらやめよう、と結論付けたところで携帯が震えた。メールが一件、惷からだ。

『直接言って欲しか。そっち行っても良かとね?』

ぎくり、顔が僅かに強張った。
言う、だけなら。
どうせ合宿中は大したプレゼントも出来ないのだし、それくらいはいいだろう。
短い返信を打ちながら、期待感が湧いてくる。
惷の髪を撫でながら眠りに落ちるのも良さそうだ。



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惷先輩おめでとう!
フラワー姉さんと若旦那は気付いてるけど無自覚イチャイチャしまくってほしい。

惷先輩を祝っているのに登場していない…!

携帯に照らされた顔は赤く可愛くまるで美味そうな苺のよう
2013/01/05
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