▼ 孤独という病
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嫌われ者だった。

いくつになっても、覆らない事実だった。それ故に僕は孤独になった。

好きだと言われたりもした。だけど、本当の好きでは無かった。利用する為だった。甘い言葉を囁いて近付いては、残酷な仕打ちをして去っていく。

以来、僕は人を信用出来なくなった。

会社の人間関係はもっと複雑だった。何処で誰が繋がっているか分からなかった。あちこちに派閥があった。僕を嫌い、虐げた人間たちが、何処で吹聴しているか分からなかった。だから、今でも廊下を歩くのが怖い。

僕の唯一のオフ友たちと、上手く行かず、四面楚歌という状況に立たされた。僕には何の支えも無かったが、唯一の砦とも言える相手からの連絡もパタリと無くなった。

僕はどうしていいか分からなかった。例えどうなっても、強い自分を演じて居なければならなかった。弱い自分を見せたせいで離れられたような気がした。

僕は再び失った。失いたくないものを失った。このまま失っていくだけなら、いっそ、記憶すら、命すら失いたい。

恐らく、精神喪失状態であろう僕は、自暴時期に走っている状態で、暫くは自虐になるんだろうけれど。この文章でさえ、きっと、精神不安定の賜物として、処理されるんだろう。

2010.4.30 01:27



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