此れにてドロン
…なーんてね、終わり方なんて知らないんだよ本当は。
俺はブックマン、裏歴史を記録し、書き残す傍観者。存在しない人間。
でもエクソシストだった、長いか短いか何てのは記憶してない。俺に必要が無いものだから。
ずっとそうやって生きてきた。記録が終われば直ぐにサヨウナラ。時には殺すことだって重要。
ブックマンに心はいらないんさ…。
何度も自分に言い聞かせてきたその言葉。そう、ブックマンに心はいらない…。
…だった筈なのにどうしてこんなにも苦しくて息が止まって目から涙が溢れてくるのは何故?
目の前には泣き崩れるもの、叫ぶもの、此方を射殺そうとばかりに睨み付けるもの__
嗚呼、御前達はこんな俺の事をナカマ、だと思っていてくれたんだね。
どうして?
裏切ったの?!
はっ、はは、…呆れちゃうね。
「 裏切った?何の事さぁ?
裏切ったとか以前にさぁ、俺は御前達の味方何かじゃ無いよ。俺はブックマン、今回の記す場所が偶然にもエクソシストの立場で、偶々イノセンスが適合しただけ。
其れだけさ。それ以上でもそれ以下でも無い。 」
辛そうに歪んだ顔。
あーあ、そんな顔しないでよ。まるで俺がワルモノ見たいじゃんか。いっそのこと、俺の記憶なんか御前達から消えて無くなって仕舞えば良いのに。
そしたらもう迷いだなんて無くなってしまうのに…。
揺れ動く心をどうか止めてください。
不意に肩に乗せられた手。
快楽のノア、ティキ・ミックの手だった。
揺れ動く心が一瞬止まった気がした。
…そっか、もう俺はあっちじゃない、此方側なんさね…。
ゆっくりと目を閉じる。
"ブックマンに心はいらない。"
一度深呼吸をしては踏ん切りをつけるように述べた。
「 …アレン、ユウ、リナリー、クロちゃん、ミランダ、コムイ、リーバー班長…、皆。今迄ありがとさ。
でもそれももう御仕舞い。さよならさあ。
今度会うときは戦場で。
此れにてドロン。…、なーんてな。 」
( 戦え無いさ、御前達となんか…。 )
end..
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うん、ティキラビ?擬き。
御免なさい。皆様の言いたいことは重々承知で御座います。でも少し言い訳させて下さい。
本当はね!?此の後めっさくさイチャイチャっ〜させるつもりだったの!
「…我慢すんなラビ、俺しか居ねぇから…。存分に泣け。」
とか言わせて慰めコース一直線だった筈なのに!!
何 故 !
兎に角御免なさい。