「ネオジャパン?」

南雲くんからの情報に首を傾げる。どこかで聞いた事あるような。

「砂木沼と瞳子が作ったチームらしい。打倒イナズマジャパンだと」

「何それ面白そう」

僕たちファイアードラゴンは負けちゃったし、ちょうど暇してた。


「遊びに行こう」

「邪魔しにの間違いじゃないのか」

「涼野くん。もっと広い視野で物事を見ようよ」

僕は面倒臭そうな表情をしている二人を引っ張って「さぁ、行こう!」と歩き出した。




「あ、やってる。やってる…ん?色んな学校から集まってるんだね。エイリアの子だけかと」

「アフロディ?」

「あれ、ヘラ?何してるの?」

僕に声をかけてきたのは、同じ学校でチームメイトのヘラだ。

「何って…前に話しただろ?俺がネオジャパンに入るって」

「えっ、あー………そうだっけ?」

だからネオジャパンに聞き覚えがあったんだな。


「お前な、いつも人の話聞かないよな」

「だって、ヘラの話ってくどいんだもの」

「くどいって、何だよ!?つか、お前いつから韓国代表だったんだ。俺は聞いてないぞ。大体…」

「ねぇ、他に僕が知ってる子いないの?」

「だから聞けよ人の話!」

南雲くんと涼野くんは僕がヘラと話してる間にエイリアの子の所に行っちゃったし…ヘラの相手だけしてもつまんないしね。

「…あ」


いるじゃないか。凄く弄り甲斐のありそうな…いや、楽しくお喋り出来そうな相手が。

「どいてヘラ。源田くんとちょっと遊んでくる」

ヘラが何か文句を言ってるけど無視。

ゴールを守るキーパーの源田くんは、砂木沼くんと、ちょっと可愛い子を相手に練習してた。


「いくぞ、源田」

砂木沼くんがボールを………え?



「ゴッドノウズ改!」


いやいやいや、それ僕の技なんですけど?
しかも改だって?

「ちょっと…」

「ん?」

「あ」

「…?」

僕の声に3人が見る。

「アフロディ…」

「…世宇子のキャプテンか」

「今の僕の技じゃない。しかも改。というか、美しくない!」

「は?」

首を傾げる砂木沼くんと可愛い子ちゃんを横に押しやり「本当のゴッドノウズを見せてあげるよ」と源田くんを見る。

ポカンとしていたけど、すぐにハッとして構えた。
そうでなくっちゃ面白くない。


僕の真ゴッドノウズで…

「照美ー、チャンスウから電話来てるぞー」

「雰囲気台無し!」

南雲くんからの横やりでやる気なくしちゃった。
見学に戻ろう…ところで、


「君、名前は?」

「…下鶴、改」

「下鶴くんか、可愛いね…今度」

「はいはい、ナンパは他所でやろうなー」


南雲くんが携帯を僕の耳に押し付ける。僕の名前を呼ぶチャンスウの声に舌打ちしながら受け取ってグラウンドから離れる。


電話しながら再び、源田くんたちの練習風景を見る。


「真無限の壁!」

何か増えた。

「真無限の壁!」「真無限の壁「真無限の「真無限



………………………。



源田くん…仕事しなよ。








「いやぁ、面白かったね」

「お前だけな」

「でも、君たちもチームメイトと会えて良かっただろう?」

「………………」

「僕はね、君たちがチームメイトとまた仲良く出来るんじゃないかって思って、ネオジャパンの所に行こうって言ったんだよ」

「照美…」







「良い話でまとめようとするな」

「あら、バレてる」

「何気に下鶴とかいう奴の連絡先聞いてたの知ってるからな」

「瞳子さんには言わないでおくれよ?何か怒られそう」

「全く…」

涼野くんは溜め息をつき、南雲くんは呆れた表情。


「お前、やりたい放題だな」


それはそうだよ、
だって…



「僕は神だもの」





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