コタツとみかんと猫耳帽子 

「ほわぁ…ほへぇ…」

さっきから変な声を出している祐梨をみると、本当に幸せ、と言うに相応しい表情をしていた。

祐梨は急に遊びに来て否や、コタツに入ってのんびりしている、と言う状況。

「なにマヌケ面してんのさ」

「マヌケ面とは失礼な!外寒かったんだよ!!」

そう言いながら外を指差していた。

確かに、みるからに寒そう。

「別に僕は頼んでないじゃん」

「本当は私が来て嬉しいくせに、言い訳するな!」

ドヤ顔で言う祐梨に、思わずため息がでた。

まぁ、否定はしないけどさ。

「空介」

「何?」

「みかんない?」

「は?」

ぽかんと口を空けると、「コタツにはみかんでしょ」と再度口を開いていた。

渋々コタツから出て、キッチンにある箱からみかんを数個だした。

「空介空介!!ここ!ここ来てよ!」

祐梨はバンバンと、自分の横を叩いていた。

え?横に座れと?コタツだよコタツ?僕の心臓もつかな…。

そんな事を考えていたら、早くと催促されたから横に座った。

「みかんみかん!いただきまーす!」

陽気に笑いながら祐梨はみかんの皮をむき、みかんをほうばる。

僕も同じようにみかんを食べた。

「あー。冬はいいね」

「寒いから僕は嫌だよ」

「だからこうやって二人でいるとあったかいでしょ?」

あ、だから横って言ったのか、と一人納得した。

「やっぱり猫は寒いの苦手なんだねぇ」

「え?」

「猫はコタツで丸くなるって言うでしょ?」

「言うけどさ…、なんでやっぱり?」

そう聞くと、祐梨は急に顔を近づけてきた。近い、無駄に照れるんだけど。

「だって空介寒いの嫌いなんでしょ?猫耳帽子の空介くん」

そう言いながら僕の頭をポンポンと撫でた。

「からかってんの?」

ちょっと頬を膨らせてみると、相変わらずの調子で祐梨は笑っていた。

「だから冬はこうやって一緒にいてあげる。そうすれば寒く無いでしょ?」

もちろん、コタツとみかんは必須だけどね、と付け加えながら祐梨は言う。

まるで悪戯をする子供のように満面の笑みで。確信犯だよね?現に僕の頬は真っ赤になっているんだろう。

冬は毎回こうからかわれるのだろうか、でも嫌じゃないのは惚れた弱みってやつ?




コタツとみかんと耳帽子

でも、冬がくるのが毎年楽しみになるんだろうな




***********
初マックス夢!!!
途中マックスの口調が迷子に←

コタツでゴロゴロしてて思いついて突発的に書いてしまいました;;


23.12.19
┗24.2.14 移転

   end 
(1:1:23)
bkm
 
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