第一印象は寝ぼけ顔 

忘れ物に気がついたのは、門をでてしばらくしてから。

その忘れ物というのがたちのわるい事に、明日提出しなければいけないものだからこのまま帰るというわけにもいかない。

忘れてしまった自分に悪態をつきながらも学校にもどり始めた。

教室の方をみると、まだ電気がついていた。

まだ誰かいんのか、と思いながらも扉を開けた。

扉を開けると、教室の端で机に伏せてる奴がいた。

席が遠いだけに話した事ないやつ確か神凪だったか。

自分の席までいき忘れ物を手にとってから、神凪の方を向いた。

規則正しい息づかいが静かに聞こえてくる。

寝てんのかよ。

チラッと時計をみると下校時間が近づいてきている。

ほっとく訳にもいかねえか。

「おい、下校時間くるぞ」

呼びかけても全く反応がねえ。

近づいてみると、参考書やらノートやらが机に散乱している。

勉強してて寝たのかよ。

半場呆れながら、神凪の肩を揺らした。

「起きろって」

「んぅ…」

神凪は少し不機嫌そうに眉間にシワをよせて、顔の向きを変えた。

おいおい、まだ起きねえのかよ。

それでも何度か繰り返していると、やっと閉じられていた瞼が動いた。

「んー、いまなんじ?」

「5時すぎだ、下校時間くんぞ」

呆れ半分で神凪の方を向いた。

「あ、れ…??みなみさわ、くん?」

起き上がった神凪と目があった。

そういえばちゃんと顔みんの初めてだ。

「あれ、まだ夢みてんのかな?」

と、目を擦りながらこちらを見てくる。




第一印象は寝ぼけ顔


妙に脳裏に焼き付いて、気づいたらそいつが気になって仕方なくなった



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(1:1:23)
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