4
朝。
携帯から機械音が部屋中に鳴り響いたのに気づき、私は跳ね起きた。
「よし、まだ大丈夫だ」
私は正直朝起きるのが苦手で、休日とかは昼まで寝てしまうタイプの人間だ。
だからいつも遅刻ギリギリになる。
ただ、今日はそうゆうわけにはいかない。
私は机においていた封筒を鞄に押し入れると家を飛び出した。
「うわっ、結局あんまり早く無くなっちゃったよ」
どんだけ自分準備遅いんだ、とか自分に驚きながら学校へ走っていく。
なんで、こんなに忙ないといけないか、それは先程の封筒の中の紙のメッセージ。
《朝のHRまでに》
それってHRが始まったらアウトなわけで、いつもはHRが始まると同時に教室につく私にはかなり高いハードル。
でも、それは何とかなったみたいだ。
門をくぐってから教室まで駆けて行き、教室のドアを空けた。
よし、10分前。私にしては上出来過ぎてしょ。
「はぁ〜、疲れたぁ…」
席まで行き机に倒れこんだ後、南沢の席を見ると、学校には来てる見たいだけど居ない。
私が頑張ってHRまでに来たのに居ないってどーゆー事だ。
「お、今日は早いな」
振り返ると、おはようと三国が声をかけてくれた。
あぁ、爽やかだなこの人。
「おはよ。三国、南沢知らない?」
「南沢?そういえばさっき教室を出ていったのは見たな…」
「えー?!何なんだよ南沢のやつ」
あぁ、もう5分たったからあと5分しかないじゃん。
「どうしたんだ?楢河が南沢に用事か?」
「うん。あ、聞いてよ三国!」
手に持っていた封筒を見せながら三国にこれまでの過程を話していた。
→