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「祐梨!!」

名前を呼ばれ振りかえると、試合直後の風丸が走ってきていた。

「おめでとうっ!すごかったよ!」

私もまだ興奮が冷めてないようで、余韻がまだ残っていた。

すると、風丸は少し視線をさげた。

「俺さ、正直…、途中諦めかけてたんだ…」

「え…?」

「でも、そんな時聞こえたんだ、祐梨の声が」

「私、の…?」

あの広いスタジアム、あのたくさんの歓声のなかで…?

「祐梨が俺達が勝つ事を信じて応援してくれている、だから俺も諦められない、そう思ったんだ。」

だから、ありがとうと笑顔で言う風丸をみて、また視界が歪んできた。

「そんな、私はなんにも…」

「いや、祐梨のおかげさ」

すると、急に私は温かさに包まれた。

風丸に抱きしめられてる。

「俺は、祐梨がいてくれたら、ずっと頑張れる。また祐梨に応援にだってきてもらいたい。だから」

「ッ!」

その後の言葉を聞いて、抑えていた涙が流れた。「だから…ずっと一緒にいてくれ、祐梨」

私は、一緒にいて、風丸の横にいていいんだね。

「ありがとう、風丸」





なみだがらめく


(たく、泣くなよ)(〜ッ無理)

そういいながら、二人で笑い合った。

この時は、ずっと一緒にいられるそう信じていた。






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