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「ゴメン、待った?」

「いや、俺も今来たとこだ」

待ち合わせしていた場所に行くと、部活を終えた風丸が既に来ていた。

今って言ってるけど、絶対早くきてたよね。

でも、そういって気を使ってくれる風丸はやっぱり優しいと思う。

「もうすぐ、決勝なんだよね?」

帰路を帰りながらはたと思い出して、聞いた。

円堂がずっと全国だーや、フットボール…うーんなんとかだーって教室でよく叫んでた気がする。

「あぁ!ついに、全国の決勝まで来たんだ」

嬉しそうに言う風丸を見ていると、こっちまで嬉しくなる。

横を歩く風丸の横顔は、夕日が当たってキラキラしていた。

「絶対勝からな、だから見に来てくれないか?」

「え?」

驚いて見ると、風丸はしっかりと私の方を見て、笑顔で言った。

なんだか、急に照れくさくなったけど、私も笑って頷いた。

「勝ってよ!私、頑張って応援するからっ!」

雷門のみんなが勝てるように、風丸が全力を出して戦えるように。







フットボールフロンティア、決勝。

雷門は劣勢、相手はとんでもなく強い。

でも、みんな諦めてない、風丸も、私も…!!

だから、

「頑張れッーーー!!風丸ーーー!!」

頑張れ、頑張れ…!!

ただただ、強く願った。

「風丸ッ!」

どんなに傷だらけになっても風丸は諦めてない。

そうだ、風丸はいつも頑張って練習していた。

その風丸が負けるはずない!

「ッ!!」

円堂がボールを止め、風丸にボールが渡る、風丸が敵をかわしながら進んでいき、フォワードにボールがわたる。

「はいった…?!」

あと1点、あと1点…ッ!!

そこからは雷門の反撃が始まった。

もう1点いれ、試合終了のホイッスルが響いた。

勝った、勝ったんだ…!

「やった…!やった!」

歓声が響きわたり、思わず涙が込み上げた。

「おめでとう…!!」

その後は、今だに止まることない歓声が響いていて、みんなの嬉しそうな声が響き渡っていて、永遠に続くように感じた。





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