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パシンッと渇いた音と共に、俺の頬に衝撃が走った。

あまりに突然の事で目を見開いていながらも、祐梨の方を向いた。

祐梨の目からは涙が溢れていて、悲しそうな目をしていた。

なんでだ、どうしてそんな顔するんだよ。

俺は強くなったんだ、力を手に入れた。

だからもう祐梨を傷つける事はない。

そう思っていたのに、なんで祐梨はあんなにも苦しそうな表情をしていたんだ。

叩きつけるように叫ぶ祐梨をみていると、何とも言えない感情が入り混じる。

前の俺は弱くなかったという、そんな事は無いだろう。

俺は弱い、だから祐梨を傷つけたんじゃないか。

それなのにどうしてなんだ…。

貴方はどこへ行ったの?

去り際に祐梨の呟いた言葉がこだましていた。

しばらく呆然としていたら、ジワジワと痛みを感じ始めた。

祐梨に叩かれた頬が…

エイリア石を手に入れた俺は、普通の人が叩いたぐらいではそんなに痛みは感じない。

なのに、何故か痛かった。





やさしいてのひら


祐梨の手が、祐梨の言葉が、俺の心を締め付ける




*************

な、長かった…。
今回の話はDE風丸をだすため、内容を考えるのが非常に難しかったです。

さいごの、やさしいてのひらに繋げるためにいろいろと長かった…。

風丸の痛みは何ていうか、単に叩かれたから痛いっていうんじゃなくて、

ヒロインの言葉一つ一つが心に響いて、…、うーん表現が難しい(-"-;)

とにかく、風丸はヒロインの事をずっと想ってるんですよ。

たとえエイリア石の力に溺れていても、ヒロインに対する気持ちだけは。

だから痛かった、と言うのを表現したかったのに、全然表現仕切れなかったけとが無念…



24.2.27


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