あれもしたい、これもしたい。そんなの私に言ったって何もならないじゃないか、無駄だと思うからもう黙って!
「パエリア食べたいわー、」
「へー、」
「サッカーもしたいなあ」
「ふうん」
「フラメンコもしたいし」
「すればいいじゃん」
「でもチュロスも食べたいんよ」
「じゃあ食べればいいじゃん」
次から次へと願望を口にする彼に返事するのが億劫になってきてしまった。もう無視していいだろうか、と相づちをうっていれば、また彼の口は願望を吐き出すために開かれたのだ。
「ロマとフェリちゃんにも会いたいわあ」
「会えば」
「あー、でも一番なまえちゃんとチューしたいわ」
「すれば…ってはあ?!」
「あ、ええの?」
「よっ良くない!」
流れ的に言ってしまった、だってまったく同じ調子でいうから…つい引っ掛かってしまった。
「ああもう紛らわしいことを…」
「で、チューしてええんやろ」
「だっから駄…」
ため息をついて彼の方を振り向けば、私が喋っているのにも構わず、彼は躊躇なくキスをかましやがった、何が何だかわからない私に彼が言ったのは何ともいえない一言だった。
「ノー、とは言わせへんよ?」
→ノー、とは言わせへんよ?
(親分、眉毛嫌いなのに英語使ってら(´^ω^`)←いや仕方ない、「の」ですし…!)
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