善処します。
それは、日本人特有の曖昧な表現の一つだ。他国の人は大体がはっきりしていて羨ましい…とは思うがああはなりたくはない、とも思う。私は日本人で良かったとよく思うものだ、例えばあまり見た目がよろしくない服を着た友人に今日の服はどう?なんて言われて「ああうんすっごく似合うよ!」とスペイン人のようにリップサービスするのも億劫であるし、「何か変だよ、似合ってない」なんて言えるはずもない。第一そんなことを言ってしまったら友人関係がギクシャクしてしまうかもしれないじゃない。やはりこのような状況になったときは「あなたらしいよ」と曖昧に答えあたかも褒めているかのように聞かせるのが一番いい。
「本田さん、」
「何ですかなまえさん?」
「いやあ…日本人って、良いですね。」
「ふふ、いきなりどうしたんですか。」
「はは、確かにいきなりですね、すみません。」
「まあ母国を愛するのは普通でしょう、…ですが、」
「?」
「断れない性格だと色々疲れますが…ね、はは…」
「…そう、ですよ…ね、」
(たった今、断れなく残業している私、…日本人、やっぱり嫌かも。)
→善処します、
(私ははっきり言ってくれる方がいいですね。一応場面は夜中のオフィスで本田と残業です。)
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