「ぷーたろう、ケーキ。」 「はっ、いつまでもパシられると思「ケーキ」」 「い、今すぐ…」 どんがらがっしゃん!とまではいかないけれど雷がたまに落ちる岩山の中に1つ奇妙な建物があった。その顔みたいな建物の口から今時珍しいUFO(俺、前UFO見たんだぞ!)が出て不安定に明るい空の方へ向かって飛んでいった。 ▽ 「そっうっだ、恐れちゃ駄目なんだぞ!みんなのためにいいいい!!」 「愛と勇気だけが!友達さーあーっはっはっはっはっはー!!」 「今日も元気だねえお前は…」 マイソングを上機嫌に歌いながら飛んでパトロールをこなしていると後ろからエンジン音が近づいてくるのが聞こえた、だからって何かするって訳じゃないけどね! 「ちょ、何無視なの?お兄さんの登場無視なの?!」 「oh!今日もナルシストしてるかいフランシス!」 「お前だけだよそうやって俺のイメージ下げようとするの!」 「ヒーローは俺1人でいいから君達…邪魔だなあ、ってさ!hahaha!」 「だから俺とアーサーと春日ちゃんにだけ冷たいんだね怖いよ!」 車のミラーを限界まで下げてそこに腕を置いている食パンマンことフランシスは薄ら笑いを浮かべるパン仲間に鳥肌をたてる、こいつは自分の黒さに気づいてない天然だから余計怖い訳で、 「で、君は今からあれかい?学校に食パン届けに?」 「そっ、今日はイチゴジャムも作ってきたんだ」 「へえ」 「興味なさそうだね」 「興味ないぞっ!」 「あー、うん。そうだね、」 じゃあお兄さん行くから…と暗いオーラを浮かべながら車を走らせていくフランシスを見送ることなどなく、すぐに空を飛んでパトロールを再開したあるぱんまんが次に出会ったのは甘い香りのするあいつだった。 「ふわー、良い匂いだねクマ八郎さん」 「オマエ…ガイコツ?」 「う…うん、合ってるような違うようなとこかなあ」 「マシュー!!」 「え?…あ、アル!」 甘い香りの正体はマシューという彼の手にあるメイプルたっぷりのホットケーキであった。 「やあ!最近見ないから心配したよ」 「うん、朝に会ったよねアル。」 「タシカイッショニ、ハンバーガータベタナ」 「そうだったかい?」 「君は忘れっぽいんだから〜」 あはは、と和やかな空気が流れているそんな時だ、彼の手にあったホットケーキが急に消えたのだ、怪奇現象もしくはマシューのドジもしくは…あいつだ、 「来たなこの菌!ヒーローの俺が加熱消毒するんだぞ!」 「菌っつーな!俺様はギルベルトさまだ!!」 「あ、ギルベルトさん返してくださいそれ僕のお昼ご飯なんですよー」 「許せマシュー!恨むならドキンちゃんを恨め!!」 「またあのわがままちゃんかい?!君もまだパシりなのかい?」 「うっうるせえな!とりあえず貰ってくからな!」 そんな悪事をはたらくバイ菌とヒーロー、俺の熱い闘いが今!繰り広げられるんだぞ! 「次回に乞うご期待なんだぞっ」 「え?誰に言ってるのいいから早くホットケーキ取り返してよ兄弟っ!」 0616 back |