伊達夫婦
 伊達政宗*愛姫


「本当に、政宗様はわかりやすいお方ですね」

隣に座る愛がふわふわとした笑顔を浮かべながらそんなことを言った。

「景が近くに居ない日はいつもそんな顔をしています」

そう言って俺の頬を掴んでふにゃりと引っ張った。だから俺も愛の頬を軽く引っ張ってやった。

愛も付き合いが長いから俺のことをよくわかっている。こういう時、俺がどうして欲しいのかも。

「愛はすごいな」
「どうしてでしょう?」
「温かい」
「?」

柔らかな髪を梳いて、小さく口付けた。
唐突すぎて意味がわからなかったかもしれない。でもそれでもいい、温かいことには変わりないのだから。

「本当、愛で良かった」
「私も、政宗様で幸せです」

その言葉を聞いて思わず抱きしめた。柔らかくていい匂いがした。



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