上杉義兄弟
 上杉景虎*上杉景勝


※自己満ネタの一部



「三郎は私に似ている、ある意味ね」
「ある意味、ですか?」
「だからきっと、いつかやってしまうよ」

「上田長尾の血は魔物だから」

義父が昔言っていた言葉の意味が当時はわからなかった。でも、今なら理解出来る。
似ているからこそやってしまうということも、義弟の上田長尾の血が魔物だということも全て。



「…三郎、義兄上、」
「嫌だ。あんなのには渡さない」
「兼続は――」
「その口で、声で、俺以外のこと呼ばないでくれる?」

指で軽く唇を押さえ付け、離すと同時に口付ける。噛み付くように激しく、誘うように優しく。

きっと自分はこのまま義弟を苦しめてしまう。この独占欲は彼を手元に縛り付け自由を奪ってしまうだろう。
でもこれは抑えきれない感情なんだ。

「喜平次は俺のものだよ」
「な、にを、」
「それが、君が生きる条件だ」

負けても殺してなんかあげない。
俺の手足になって、刃になって、代わりに息絶えるその時まで誰よりも愛してあげる。
恐らく、歪んだぐらいが丁度いい。



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