上杉従兄弟 上杉季信+上杉定勝「あぁ、やっと逢えたね」あの頃小さかった君は、時を経た今も小さい。いや、正確に言えば自分が大きいだけかもしれないが。「え…?」「きっと思い出せるはずだから」にこりと笑えば、困ったような顔をして何か言いたそうにそわそわしている。その姿はまるで小動物みたいで実に愛らしい。やっぱり、父君に似ているけれど似てないんだね。「あ、あのっ、」「従兄殿」「これからは君の手足になるよ」