上杉主従
 直江兼続*上杉景勝


※何したいのかわからない本当中途半端文



金属音がして、ガチャリとはめられたのは見るからに頑丈そうな手枷。自由なのは右手、囚われたのは左手。
もう一方の枷を主は己が右手へとはめる。ガチャリとまた、重い金属音がした。

「お前は、我のものだ」
「もちろんです」
「でも、」

差し出された左手、そこにはひとつの小さな鍵。
一応受け取ってみせるが主の言いたいことなど火を見るより明らかで、全て手に取るようにわかってしまう。

「それを享受するか否かは、お前が選べ」

鋭い眼差しを向けられることですら心地よい。この人に、ここまでさせてしまったという現実が今ここにあって、それは囚われたと同時に囚えてしまったということを意味しているのだから。
勢いよく左手を引けば、繋がった主の右手が引き寄せられ体勢を崩した所を素早く受け止める。

「顕景様、貴方が欲しい」
「与六…?」
「こんなことされたら、歯止めが利かなくなります」
「そんなもの、捨ててしまえ」

顎を取り、触れるだけの口付けを何度も何度も繰り返す。しかしそれだけでは物足りないのか、自由な左手を私の首に回し小さく唇を舐める。それが堪らなく、効いた。



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