将軍と六人衆
 徳川家光+六人衆


本当は、誰一人残さないで全て自分が連れて行きたかった。
でももう彼らは自分だけのものではなくなってしまったから、だから、仕方なく置いて行こう。

「三、四郎と…作十郎、だけ…連れれ行く、から…」
「嫌です、そんなこと」
「長四郎と、小平次は…徳川の為に、残らなないけな、い」
「しかしっ…!」
「甚太郎と康資は、二人が動けない時、とか…手伝って、あ、あげて、ね…?」

嫌だなんて言わないでくれないか。一番嫌なのは、この家光なんだ。
先に行く代わりに必ず迎えに行くから、それで許してはくれないだろうか。

家族より家族らしかった。誰よりも彼らを愛していた。
失うのも辛いが、残して行くのも辛いのだ。



でも、一足先に行くよ。



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