織田と羽柴
 織田信長+羽柴秀吉


「駄目だ」
「どうしてですか」

目の前に広がる布陣図。人手が欲しいから遊撃軍を求めた、それも指名までして。
だが帰って来た返事は否定。

「貴様では鬼は扱えない」
「扱うってそんな」
「制御出来ん奴に貸すほどあいつは安くない」

思わず、唇を噛んだ。
悔しくて悔しくて、自分が嫌になった。鬼に出来て自分には出来ないなんて負けも同然だ。

近くに欲しい。この手の、届く範囲に。

「…だが、俺の命令が聞ける範囲でならば貴様の近くに置いてやろう」
「ほ、本当ですか!?」
「ただし勘違いするな、あいつはお前の指示には従わない」

それでも今は良かった。
いつかきっと彼を振り向かせて、そして、それで、

少しでも近くに、居て欲しい。



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -