西武新宿+西武拝島





※突発すぎて意味不明
※西新と西拝が仲良しならそれで良し






「拝島っ…!」

ホームに向かおうとした彼の手を、慌てて掴み呼び止めた。

「何?新宿」
「どこ行くの?」

嫌な夢を見た。だからこれはその所為による胸騒ぎなんだ。
手を離したら、姿が見えなくなったら、声が聞こえなくなったら、消えてしまいそうな気がした。

「小平行って忘れ物取ってから拝島に戻って会議。その後またここに戻ってくるよ」
「そっか…うん」

そういえば、スケジュール表に八高線や青梅線との会議があると書かれていた。名残惜しくずるずると手を離せば、はたと自分の仕事を思い出す。このタイミングで都合のいい仕事だ。

「…あ、俺も本川越に資料出しに行かなきゃだし、小平まで乗せてよ」
「別に構わないけど、それなら小江戸乗った方が早くないか?」
「いいのいいの、急がないし」

取り繕った笑顔は不自然じゃなかっただろうか。声はいつも通りに出せているだろうか。心配は、させたくない。

何故だか時々こうして不安になる。拝島が、いつか飛んで行ってしまいそうな感覚。
(それは彼の一部が、かつての航空機専用線だったから)

「新宿はまたここ戻るの?」
「拝島戻るんだろ?なら戻るけど」
「じゃあ小平でご飯食べよう、会議が長引かなければ」

ごく自然に、差し出された彼の手をほぼ無意識に取った。
名前が変わっても、走る区間が変わっても、この手はあの日から変わらない。




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