上越+長野





※かなり突発






長野を拾って上りホームにやって来たときに乗り、大宮駅の事務所に逃げ込んだ。本当は高崎に用があったから高崎駅で仕事をしようと思ったのに。

「あーっつい!」
「まだ梅雨なのに…」
「大体ふざけてるでしょ!何この時期にこの気温!熊谷は39.8℃で高崎だって39℃台なんだよ!?」

異常気象、なんて言葉で簡単に片付けられるような話じゃない。僕が走る熊谷や高崎が午後2時の時点で気温39℃台なんて、有り得ない。
ぐったりしながらクーラーの冷風に当たる。節電の影響で設定温度は高めだが、無いよりずっとましだった。

「上越せんぱい、汗かいてるのにそんなに前開けてクーラー当たってたら風邪ひきますよ…?」
「平気だってば…それより東北アイスー…」
「ん、いつものか?」
「そう」

先客だった東北が涼しい顔をして仕事をしているのが羨ましいくらい疲れた。でもこんな時の東北は僕に甘いから、大概のことなら許してくれる。

「…長野頑張るね、少し休んだら?」
「じゃ、じゃあこの書類をまとめたら少しだけ」

パソコン画面とにらめっこしつつ、キーボードを打つ長野を偉いなぁ。なんて思いながらソファーに横になった。
長野だって熊谷〜高崎間を通るのだから疲れているはずなのに。

「上越せんぱい、タオルケットだけかけておきますね」
「んー…ありがと」

長野のありがたい気遣いにこれまた甘えながら、うとうととやって来た睡魔に身を任せた。










※6月24日、埼玉県熊谷市で39.8℃を観測。同じく群馬県高崎市や館林市でも39℃台を観測。6月中の気温としては国内最高。




人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -