やまびこ+つばさ※





※もう+なのか*なのかわからない






久しぶりに見た、目を引く黄色。
長かったのか早かったのか感じ方は人それぞれだが、それでもたくさんの想いと頑張りに支えられて今ここに立っている。それは事実だった。

「つばさあああああ!!!」

顔を見るなり抱きしめられ、苦しいほど力を入れられる。その目はいつもと違い赤くて、ただぼんやり珍しいと思っていた。
だって彼が入れ替わることなんて滅多に無いのではないだろうか。

「逢いたかったよ、ずっとずっと」
「…お、俺だってお前に逢いたかったっつーの!」

入れ替わってもいろいろと通常運転なのが癪だが、それがやまびこという奴だから仕方ない。
俺は本数を減らしてでもとりあえず運転出来ている。でも彼は、彼はまだ自分の正規ルートを走れないでいる。

「つばさ、つばさ、」
「なんだよ」

時折聞ける、やまびこの柔らかい声。実はこの声、意外と好き。
俺にしか聞かせてくれない、声。

「ありがとう、お前が無事で良かったよ」

端と気付いて顔を上げれば、目はいつも通りの黄色になっていた。視線がかち合ったかと思ったら額に柔らかい感触。
思わずE3で突き飛ばした。あ、やばい車両事故。

「いいい、いきなり戻るなややこしい!」
「それだけ元気なら平気だな、うん。つばさ可愛い可愛い」

手も、背も、自分より大きくて、いつまで経っても俺は子供扱いされる。彼はもっと広い世界を、長い時代知っているからだろう。

そんな彼に憧れ、近付きたいのだ。










※山形新幹線、本数を減らし減速しつつも東京ー新庄間運転再開。しかし東北新幹線は未だ福島以降全区間運休。




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