赤白(BS二期)



「さぁ、俺は今から何をするつもりでしょう?」
「…人に跨がりながら言う台詞じゃないな」

重い、とは言わないが軽いとも言えないくらいに体重をかけられ、正直身動きが取れない。
退かせることも出来なくはないのだが、上に乗る彼がやけに楽しそうにするものだから大人しくしているだけ。

「勇貴は綺麗だからきっと何でも似合うよな」
「話が全く読めないのだが」

俺の髪を掴んだ彼の手が、少しずつ口許に近付きこの髪に口付けを落とす。

どうして彼は、そんなにも愛おしそうに俺を見るのだろう。髪に触れる指もそうだ。ほんの一瞬躊躇って、それから触れる。
果実たちのような女であるのなら理解出来る、だがしかし生憎自分は男である。

「こっちの話ー」
「君は楽しそうだな」
「だって楽しいもん」

「勇貴がこんなことさせるの俺だけだろ?」

自信たっぷりのしたり顔で彼がこちらを見るものだから、思わず笑ってしまった。
彼の自信は一体どこから現れるのだろう。俺が拒絶するとか、抵抗するとか、そんな風には考えないのだろうか。

「君を見ていると飽きないよ」
「なんだよそれ」
「コロコロと変わる表情、とか」
「それって褒めてんの?」
「どうだろう?」

でもそう、彼を見ているだけでも楽しいから。気付いたら彼のことばかり考えてしまっている。
自分も相当重症みたいだ。




「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -