赤白(BS二期)



「なぁ勇貴、なんで服変えたんだ?」
「立ち位置の変化、とでも言おうか」
「ふーん、まぁ相変わらず格好いいから良いんだけどさ」
「…君も相変わらずさらりと言ってくれるな」

現実世界で会った時は制服姿。これ以前は白のマントに中は黒とグレー。今は黒を基調とした上着に赤が入っている。
襟の赤、それだけで何となく嬉しくなってしまう自分のなんと単純なことか。

「で、ガードが堅いのも健在、って?」

制服姿は別として異界に来てから肌を晒しているのを見たことがない。晒す、というか顔と首以外は全て布に覆われているのだからもちろん触れたこともない。
その手がどれぐらい温かいのか冷たいのかさえ、自分は知らないのだ。

「隙だらけの方が嬉しいのかな?」
「うー…それも嫌だなぁ」

「だって勇貴が誰かに取られたら困るし」

掴んだ手は布越しの温かさを伝えた。




「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -