青白(BS二期)※
※捏造支離滅裂注意
嫌だ、取られたくない。
誰にも渡さないんだ。
僕が勝ち取った、美しく咲き誇る白い薔薇。
白い首に、青い首輪。銀に光る鎖は僕の手元に。
「この前、どこに行ってたの?」
「城の中を歩いていた。この城の造りがまだ把握出来てないからな」
鎖を引けば彼は小さな声を上げ、僕に触れるほど近付く。
(白くて、綺麗な顔)
「勝手なことしないで」
「…すまない」
そんな顔しないで。そう思っているのと同時に、彼にそんな表情をさせているのは自分だという現実を突き付けられる。
何がずれてしまったのだろう。
何が、おかしかったのだろう。
「いや、わかってくれればいいんだ…」
「硯、」
「今は、一人じゃない」
ふわりと笑った彼が、あまりにも優しい顔をするものだから。また僕は彼の優しさに甘えてしまう。
結局僕は、まだまだ何も変われていない。