亜風炉と涼野




私よりも冷たい手だ。
第一印象はそんな感じ。


「涼野君、はい」

目の前に並べられた色とりどりのチョコレート。ミルク、ホワイト、ストロベリー、バナナ、メロン、抹茶…どれも最近話題になっている洋菓子店のものだ。
材料にこだわり、見た目も可愛らしいため、雑誌で取り上げられているのを見たがひとつで何百円もするような高級品。それをこの神様は差し出して来たのだ。

「え、」
「チョコレート好きでしょ?」
「好き、だが…」
「南雲君に聞いたんだ、涼野君甘いのに目が無いって」


「だから涼野君にあげる」

綺麗に笑う神を前に、晴矢よくやった。と小さなガッツポーズを決めいそいそとチョコレートをしまう。急がないと自分の手の所為で高級チョコが溶けてしまうから必死だ。
手際良くチョコをまとめ、神に向かって口を開く。

「アフロディ、」
「何だい?」
「今度は私が何かしてやる」
「ふふっ、楽しみにしてるよ」

南雲君に怒られない程度にね。そう言った神はどこか楽しそうだった。







―――――

照美のキャラがわからない
何がしたかったのかもわからない

とにかく照美が風介に餌付けしただけ