「…あー」 「風介、ここはこの公式使うんだよ」 「そうか…!」 「なまえちゃん、ここはー?」 「うー…」 「できた」 「うん、あってるよ風介」 「なまえちゃーん………ぐすっ」 「……おー、」 「……………間違ってるよヒロト」 「えッ?」 「………わー」 「もう、……晴矢大丈夫? 死にそうだよ」 リビングに集まって、四人で宿題をすることにした。 風介やヒロトは自分でやれてるみたいだけど。 晴矢は「俺が一番最初に終わってやるぜ」とか言ってたくせに、既に机の上に突っ伏しているのは、うん。 よほど勉強嫌いなんだろうなあ。 「なまえ、あんだけ嫌だって言ってたくせに すいすい解いてんじゃんか」 「ああ、それはね」 ―――――キッドくんにメールで聞いてるの 「ご丁寧に解説付きだな」 「…ぜ、全部かいてある?!」 「彼、絶対利用されてるね」 「え? 教えて、って言ってないよ」 「は?」 「じゃあ、どーいうことだ」 「じろくんとかこーちゃんに聞いたはずなのに さっき何で俺に聞かないんだーとか言ってきた おかしいよね、送ってないのに」 「それで送られてきたと?」 「うん、まあ助かってる」 「なまえ、よっぽど気に入られてるんだな」 こんなにいい人なのに、なんで変態なんだろう。 キッドくんは謎が多すぎる。 |