「あ、お兄ちゃん」 「ガゼル様、おかえりなさい」 アイシーちゃんとアイキューくんは兄妹らしいんだけど、なんか、らぶらぶな雰囲気が出ているのは何でだろう。 少し唖然として固まっていたわたしは勝手に居なくなった風介に声をかけられた。 すると何やら袋を渡されたので、開けてみた。 「ア、アイス… しかも凄い量……」 「歩いてきたから、溶けてるかもしれないよ」 「…素直にありがとうって言えないわね」 「お兄ちゃんに文句言わないで!」 「…ガ、ガゼル様はいいのか」 「ば、ばかじゃないのブロウ ガゼル様は当たり前だから言わなかったのよ…ッ」 「…アイシー、忘れてたのね」 「違うってば!」 ダストのみんなは、賑やかだ。 数が多いから、きっとみんなの分なのかな。 ダストのみんなに配ってあげると、一つ余った。 じゃあコレは風介の、かなあ。 そう思って風介のほうを振り替えれば、って…あれ? 「風介、アイス持ってるじゃん」 「ガゼル様はご自分のと五つ買ってました」 「あ、そうなんだ」 じゃあ誰の。 「なまえのだ」 「え、………あ、ありがとう」 それからどうやって嗅ぎつけたのか、他のみんなに怒られたのは言うまでもない。 って、なんでわたしが怒られてるの。 |