「タピオカ入りジュースいかがですかー あ、みょうじ先輩だあ!」 「みょうじさん、こっちこっち!」 地元の花火大会かと思ったら、学校の夏イベだった。 え、帝国学園やばくね。 しかも学校と鬼道財閥が主催らしいし。 鬼道のお父さんさすが! 「遊ぶだけで出席日数増えるとか、はんぱないな」 「風介、それが帝国学園だよ!」 「へー、なまえの学校変な形してんな」 「晴矢、それ大声で言っちゃダメ!」 「ねーなまえちゃん、いくらまで?」 「ヒロト、早速屋台の方へ向かおうとしないの」 わたしは学校に行くと言っただけなのに、ちゃっかり着いてきた三人は凄いと思う。 まぁ、一般のお客さんも来ていいことになってるし。 学校側としては出店等で利益をあげることで、生徒自身の社会性を磨く特別授業って言ってるわけだし。 学級毎に屋台や出し物が決まっているらしいんだけど…知らなかったわたしって……なに。 「みょうじさんのクラス、たこ焼きらしいっすよ」 「僕達は流行を取り入れて、タピオカ入りのジュースです! といっても、女子の案、無理矢理通されただけなんですけどね」 あははっと笑うしゅーちゃんと、親切にわたしのクラスの屋台まで連れてってくれるけんちゃんは、すっごく優しい。 持つべきものは可愛い後輩!うん、ここ重要だからね。 か、わ、い、い、後輩! 彼等はジンベエを着て、自分達のクラスの売り子をしていて。 可愛いから、お客がわんさか。 けんちゃん達のクラスの子、頭いい。 まぁ、彼等はわたしを案内することを口実に、さぼってるけどね。 わたし、あとで怒られそうでいやだなあ。 二人に聞いたら、なんか出し物決める時間とかあったらしいけど、わたし寝てたような… 「あ、みょうじ来たぞー」 「んじゃ、オレらはここで」 「なまえちゃん、遅かったから罰として、プラカード持って宣伝行ってきて」 「ノォオオオォオッ!」 授業以外のときでも、ちゃんと聞いていなくてはいけないと学びました。 |