土門くんのお隣さん | ナノ




01
席替えをして、新しく隣の席になったのは
物凄く変な子だった

「おはようございます どもんくん」
「おう」

きらりだかにやりだか(多分後の方)
まんまるの目を輝かせて、見つめられる

「相変わらず、いい腰してますね!」

手を大きく広げたのは一秒前、瞬間的に腰に抱きついてきた
昨日も自己紹介も二の次に
二言目が抱きつかせてください!だった

とりあえず、こほんと咳払いして話し掛ける

「いいですか、巡ちゃん?」
「はい?」

「こーいうの、セクハラって言うんだよ?」
「いやだなぁ、スキンシップですよ!」

にこっと笑い、ぎゅうぎゅうと腰に抱きつかれる
昨日隣になったばかりなのにな
俺からすれば、最近同じクラスだって気付いたんだけどな
なんなんだ、この子は

思わず溜息が出た

「笑ってくださいよー、幸せが逃げちゃいます」

そういい、心配そうな、何かたくらんだような顔で(多分後の方)
ぱっと離れた巡ちゃん

「それじゃあ…強制手段です!」
「え、…ちょっ」

こちょこちょ〜と言いながら
脇を擽られる、ちょ、まじで勘弁してって!
どもんくん、弱いですねーじゃないって、誰でも弱いでしょ!

「あ、秋! たすけ、て」
「秋ちゃん、おはようございます!」
「おはよう巡ちゃん」

ナイスタイミングでやってきたのは秋
たすけて、と目で訴えるものの、ワザとなのか
秋は、完璧に無視した

「ぇ、ちょ、やっやめろってぇーーッ」
「巡ちゃん、そろそろやめてあげたら?(土門くん、ざまぁ)」

副音声は無視して
秋が、さり気なく助けをさし伸べてくれた、うん、珍しく
う、嘘だって
参加しようとしないでよ、

「でも、巡はどもんくんに笑ってもらおうと…」
「………うん、土門くんが感謝しなきゃね」
「え、おっ俺が、悪いの?」





俺はどうして怒られてるのか分からない


溜息つかせた原因とか、君だと思うんだけど





お題:ポピーを抱いて





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