土門くんのお隣さん | ナノ




真相は迷宮入り






ピンポーン♪

「はいはーい…って、なんで?!」
「おはようございます!どもんくん!」
「え、なんで…」
「わたしです!巡です!」
「いや、それは分かってるけど
……………なんで俺の家、知ってんの?」
「いちのせくんにおしえてもらいました!」
「やっぱりか!」

ガチャッ

「というわけでおじゃまします!」
「え?
ちょ、ちょっと…?!何勝手に入って来てんのー?!!」
「きにしないでください!」
「気にするから!」

「あ」

「?
か、母さん…!」
「おはようございますおかあさま!」
「あら、今日も元気ね、巡ちゃん
ゆっくりしてってね」
「はい!」
「え?
…………知り合いなの?!!」
「飛鳥、お母さん巡ちゃんなら大歓迎だから」
「! 巡、もっとがんばります!」
「ちょ、話進みすぎじゃない?!
……うん?この流れおかしいぞ
俺たちが付き合ってる前提みたいになってるぞ?!」
「なに言ってるの飛鳥」
「そうですよ、なにいまさら照れてるんですか……!」
「あんたら一体なんなのー?!!」





「と、いうわけで
巡はこれからつるになるので、けっしてのぞかないでくださいね!」
「え、ちょ、どういうわけ―――――バタンッ!
……………閉まっちゃった、‥」
「お母さんも買い物に行ってくるから
仲良くね」
「………本当に、どーいうこと」

あ、どうも。
俺です―――――土門です。
今日は日曜日なのに、相変わらず巡ちゃんに振り回されてます。
うわあ、俺、不運だなあ。
なんか巡ちゃんに逢ってから、あんまりいいことないかも。

「どもんくーん!」
「んー?」
「今しつれいなこと、かんがえましたー?」
「(なぜバレた!)……別に、」
「そうですかー?」

エスパーか、エスパーなのか!
最近、みんなに苦労人だと言われる俺です。
ああ、同情するならなんかくれ。

二回目だけど、今日は日曜日。
休日に我が家にやってきた巡ちゃんは、いきなり台所に籠もってしまった。
なんだろう、何か食べ物でも作ってるんだろうな。

―――――ガシャアン!

た、食べ物、作ってるんだろうなあ…?

―――――パリーン!

た、食べ物だよね、うん、俺信じる!

―――――ドガッ!

……た、食べれるなら、高望みしません、神様。
どうか台所が無事でありますように。





くそう、やっぱり神様は薄情だ。

結局、巡ちゃんのおかげで大破した台所の掃除を俺がするはめに。
濡れ衣だろ、これ。
犯人はおとなしくさせとかないと、もっと酷くなるのは分かってるけど
毎回、なんで俺が…。

「巡は、花嫁修業をしようと思って…」
「うん?なんか今変なこと聞こえた気がするよ?」
「変じゃありませんよ!
男の人のハートをつかむには、まず胃袋からっていうじゃないですか!」
「はあ…」
「そ、それに巡はドジだから
早いうちからどもんくんちの台所になれておこうと…!」
「賢明ね、巡ちゃん」
「お、おかあさま…!」

「もうどうにでもなれ…!」





真相は迷宮入り















はちゃめちゃなこの子は書きやすい(笑)

どうなんだ、おまえたちは両思いなのか?!
わたしですら分からない…(ォィ



お題:alkalismさまより


11_10_20





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