Cry×Cry




「ゴメンね」


彼が謝るのは何度目だろうか。
私を含む彼の周りにいる人は、皆、決して謝って欲しいわけではないのに。


「ボス…」


声も出さず、窓を見つめて、肩を震わせるのは、泣いている時の彼の癖。
この場にいるのは、私と彼だけ。
私は骸様の命でここに来た。
その骸様からの伝言を伝えると、彼は私に儚い笑顔を見せて、冒頭の台詞を吐いたのだった。


「ボス、泣かないで」


彼は優しすぎる。
マファアの10代目なんて、彼には向かない。
ギュッと後ろから彼を抱き締めた。


「ごめんなさい、ボス」


私たちの為に心を痛めないで。


「凪、ゴメンね」


それでも、貴方は謝るのね。
私たちを傷付けてゴメンと。




だから

泣かないで

愛しい愛しい

我らがボスよ…。


Cry×Cry
written by SHIKI,2007/09/05




10年後と言わず、27にはクロームを凪と呼んでほしい。
凪は骸様を尊敬してるけど、ボスのことは愛してればいい。
27は誰かを好きで(むしろ69が相手でもいい)、皆(つか 凪)の気持ちに答えられないことを自分で責めてればいい。
胃痛恋愛大好きなんですよね、私(ぇ)





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