眠る君に口付けを


嫌な予感はしていたのに。
聞き慣れてしまった銃声。
それに少し遅れるようにして、綱吉くんの身体がグラリと傾いた。


「綱吉くん…?」


反応ができない。
いつもなら、即座に綱吉くんを支えられる。
というよりも、綱吉くんが撃たれるなんてこと、させるハズがない。
身体が動かなかった。


「ツナっ!!」

「10代目っ!!」

「綱吉」

「このダメツナがっ!!」

「ボンゴレ」


山本武と獄寺隼人が駆け寄り、雲雀恭弥とアルコバレーノは思わずといったように舌打ちをして視線を外していた。
雷の守護者は涙を浮かべて、口を手で覆っている。
僕だけが駆け寄ることも、何もできずに、立ち竦む。


「む、くろ、」


掠れた声に紡げがれたのは名前。
金縛りが解けたかのように、身体が動いた。
数歩の距離が長く感じた。


「綱吉くん」


負担がかからないように、ゆっくり抱き起こす。
僕が触れた瞬間に、綱吉くんの表情が緩み笑った気がする。


「骸、    」

「え?」


ゆっくりと綱吉くんの右手が僕の頬に添えられる。
そのまま、綱吉くんが瞼が落ち、力尽きて手は滑り落ちた。


「ひぃっ」


情けない悲鳴をあげたのは雷の守護者だろう。


「綱吉くん…君も僕をおいて逝くんですか?」


既に力尽きて落ちた伸ばされた手に促されるように、僕は…




眠る君に口付けを





骸さんを変態にできない…(不満全開)
気障な骸も好きですよ。
でも、69=変態ナッポーのイメージがキツくて…。




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